艦船写真の写し方(艦内撮影)
艦内撮影
艦内、博物館、その他施設内での撮影は、原則として管理者の了解が必要です。
艦内や軍事施設内は、軍事秘密の壁があります。
博物館、美術館などでは、展示物の著作権保護とともに、品質の保全、他の見学者への配慮というさまざまな面から制限があります。
ここでは、そういった制限をクリアした後の、撮影方法上の観点を記載します。
艦内撮影・技術編
艦内(以下屋内を含む)は、基本的に暗いものです。
したがって、ストロボか、長時間露光(スローシャッター)を使用します。
単純にストロボを使用すればよいかと言うと、単純には行きません。
ひとつは、奥行きが十分にある場合、光が届かないということです。
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この場合は、長時間露光(スローシャッター)を加味する必要があります。
長時間露光(スローシャッター)の場合は、手ぶれの要素があるので、三脚などを利用します。
また、フィルム感度を上げる、絞りを開ける、などにより対応することも可能ですが、画質の低下も考える必要があります。
船内が暗く、窓の外が明るい場合は注意が必要です。
オートの露出では、外の明るさにだまされてしまいます。
マニュアルで露出を決めるか、プラスの補正をかけるか、ストロボを補助光で使うなどの対策が必要です。
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また、ストロボを使用してしまうと、太陽光に近いものとなり、室内の温かみを失わせる場合もあります。
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(左)ストロボ使用、(右)ストロボ不使用
ガラス越しの場合、ガラスの反射も気をつける必要があります。
一般に、天井照明が写りこんでしまうとともに、反射などにより、鏡のように無関係なものが映りこむ場合もあります。
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余分な反射光に対しては、PLフィルターを使用すると、ある程度低減することも可能です。
カメラによっては、PL(偏向)フィルターではなく、C-PL(円偏向)フィルターを使用する必要があります。
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(左)C-PLフィルター不使用、(右)C-PLフィルター使用
ガラスの反射は、カメラのレンズの前にあるガラスに不必要な反射光が入り込むのが問題なので、レンズをガラスにピッタリつけてしまうと、防げる場合があります。
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また、要は、不必要な反射光が入り込むのを防げばよいので、手で隙間を覆うなどしても防げます。
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ストロボを使用する場合、被写体正面の場合、ストロボ光が直接写り込む場合に注意が必要です。
対策は、ストロボの使用を止めるか、バウンズ光とする、あるいはガラス面との垂直を避けるなどになります。
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(左)ストロボ使用、(右)ストロボ不使用
ストロボについては
艦船写真の写し方(ストロボ)
も、あわせてご覧頂きたい。
艦内撮影・対象編
艦内で何を撮影するか。
これは各自の好みであるとともに、見学場所の制限もあります。
船であれば、まず、ブリッジ。舵輪や航海機器でしょう。帆船の場合は、舵輪は船尾にもあります。
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号鐘(シップベル)を集めるのも面白いでしょう。
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古い船なら特に銘板も貴重品です。
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乗員やその帽子も面白いアイテムです。
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艦艇であれば各種搭載兵器。艦上から間近で見られる反面、全景は艦外からの方が見易かったりします。
大型客船や親善訪問の艦艇なら記念盾。寄港地の物が多数並びます。
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客船であれば、公室、船室、客室などでしょうか。
個々の船室は狭いので、広角レンズを必要とします。
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参考
⇒ 艦艇探検
新規作成日:2003年12月29日/最終更新日:2004年1月25日