艦船写真の写し方(ストロボ)
ストロボ
ストロボ、フラッシュ、スピードライト、など呼び方は色々あるが、基本的に同じ物である。
ストロボには、カメラ内蔵型と、外付型がある。
カメラ内蔵型は、当然、カメラ連動であるし、カメラの性能とタイアップしているが、発光量はさほど強力ではない。
外付型は、比較的、発光量が強力であるが、カメラの性能と必ずしも対応していない場合もある。
ストロボの発光は、一瞬であるが、シャッター全開の段階で発光しなければならない為、連動速度は、概ね1/60以下である。
これより高速の場合、一部が非発光の写真となってしまう場合がある。
反対に、低速であればこの問題はないが、手ぶれ要素がある。
ストロボの光量条件は、距離に連動する。
F値 = ガイドナンバー(GN) ÷ 被写体までの距離(m) (ISO100時)
という関係がある。
ただし、自然光がほとんどない、夜間などを前提とした場合である。
(概ね4段=4EV以上の差があれば影響は少ない)
昔のストロボの場合(TTL連動)、距離に無関係に、画面全体の光量を判定した条件で発光される。
最近は、Dタイプ(ニコンの場合)の、距離連動型となっていて、距離に応じた発光量となる為、距離差のある被写体の場合、注意が必要となる。
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(中央の奧に距離が設定されたため、両側の近距離部分が飛んでいる例)
また、GN40 の場合、F4であれば、10mが限界ということになり、これ以上の距離、絞りでは、十分な発光は期待できないということである。
逆に、GNと距離がバランスしていれば、10mを超えていても効果を発揮する。
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(左)ストロボ使用、(右)ストロボ不使用
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左から、ストロボ1/1, 1/2, 1/4, 1/8, 1/16, 不使用。
また、1/60が同調速度であるから、補助光として利用する場合、本来ノーマルの撮影で1/60より早い(例えば1/250)シャッター速度の条件であれば、1/60になることで、絞りを数段絞っておくなどしないと、定常光量がオーバーとなるということになる。
尚、ストロボの光は一瞬なのでシャッター速度によって光量は影響されない。
補助光として利用する場合の対策として、ストロボ未使用の状態で露出条件を算出し、カメラ側をマニュアルモードにしてこの露出条件を設定する。そして、ストロボ側もマニュアルとして、1/8、1/16など弱量発光として補助光として使用するものがある。
機種によってさまざまだが、スローシンクロモードにすれば、カメラ側はストロボと独立して露出条件を設定した上で、ストロボが発光してくれるものもあるが、マニュアルの場合より、ストロボを考慮してか若干押さえ気味となる場合がある。
逆光補正などの場合、例えば、背景に対して主要被写体が1段アンダーの状態で主要被写体も適正露出にするには、1段アンダーなのだから、背景に対して主要被写体の照度は半分であり、残りの半分を補えば良い、ということになる。
スピードライトはガイドナンバー計算式で1段アンダーになるように、発光させればOKとなる。
すなわち、定常光と補助光の和が1となるように調整するわけである。
ついでに、室内照明などの兼ね合いを見てみよう。
(100W程度の)白熱電球を定常光とし、スピードライトを補助光として使う場合。
仮に「定常光下では f4, 1/15で適正露出であるとし、デーライトタイプのフィルムで撮影す」ものとし、スピードライトと白熱電球の光で適正露出になるものを考える。
(a)スピードライト無しの場合、f4, 1/15で写す。写真は赤っぽく写る。室内の雰囲気が出る。
(b)f4、1/30 にセットし、スピードライトを補助光として写す。この時、白熱電球の光が半分、スピードライトの光が半分で、写真は少し赤っぽく写る。(a)と(c)の中間のような色で写る。
(c)f4, 1/125 にセットし、スピードライトを補助光として写す。この時、定常光は3段アンダーとなり、殆ど影響しない。光源は実質的にはスピードライトだけとなり、写真は日中の太陽光の下で撮ったように普通の色で写る。
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(左)ストロボ使用、(右)ストロボ不使用
TTL自動露出と、TTL自動調光の関係
カメラの露出補正は、スピードライト光を含め写真全体の明るさを調節する。
ただし、絞り優先やプログラムオートで先幕シンクロで背景が1/60より暗い場合はスピードライト光の明るさだけを補正する。
又、マニュアル露出でもインジケータが適正よりアンダーを示している場合はやはり、スピードライト光の明るさをだけを補正します。
調光補正は、スピードライト光により照明される被写体の明るさのみを変化させます。
TTL自動露出では(主要被写体を含めた)「画面全体の露出」を決める。
−主として背景−
画面全体を
暗くしたければマイナス補正する
明るくしたければプラス補正する
ということになる。
TTL自動調光は、スピードライトで照らされる「主要被写体の露出」を決める。
主要被写体を「画面全体を基準にして」画面全体の標準よりも
暗くしたければマイナス補正する
明るくしたければプラス補正する
ということになる。
両者を組み合わせた場合の主要被写体に対する最終的な補正量は
露出補正量 + 調光補正量
となる。
例えば、背景の暗さを表現したい場合「マイナス1補正する」となる。
このまま撮ると主要被写体も含めて全体が暗めに写る。
次に主要被写体の白さを正しくするため「プラス1.5段補正する」と決めたとする。
全体をマイナス1補正しているので、主要被写体をプラス1.5補正にするには
(調光補正量)= 1.5 + (露出補正量)= 1.5 + (-)1 = 2.5 であり、
ストロボは +2.5 段の調光補正が必要となる。
被写体がストロボの圏内の場合
カメラで露出補正+1.0、ストロボのTTL調光補正-1.0とした場合、
カメラで露出補正0、ストロボのTTL調光補正-0とした場合、
カメラで露出補正-1.0、ストロボのTTL調光補正+1.0とした場合、
は、同じ光量ということになる。
主要被写体が、画面上で小さいか、あるいは中央から外れている場合。
TTLオート調光であれば、光量が強くなりすぎる場合がある。
オート調光は、半押し時のAEロックには無関係で、発光時に光量の様子を見ながら制御するので、発光時に中央が空に抜けていると、最大に発光してしまう。
この場合、調光補正をかけるか、マニュアル調光とする。
逆光補正
逆光状態では、影の部分が潰れてしまう。
ストロボを使用すると、影の部分を補正できるが、既に十分な明るさの場合、ストロボ同調の為シャッター速度が低く押さえられると(1/60〜1/180)、背景が飛んでしまう場合があるので注意も必要だ。
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左から、通常撮影、TTLストロボ補正(f8)、TTLストロボ補正(f11)
背景が明るいと、花がくすんでしまう。
ここでストロボを使用すると花に光が当たって綺麗になるが、光が強すぎると情緒も失なわれるので、ディフューザーなどで光を調整する。
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暗部の補正
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左から、通常撮影、ストロボ補正(1/8-1/2)
スクリーン映像と周辺のバランス
これはかなり厳しい。スクリーンの明るさと、周辺の暗さが、あまりにも違いすぎ、ラチュードの範囲が異なるためである。
尚、ここで言うスクリーン映像は、投光映像の場合で、ディスプレイなどの発光体の場合は条件が異なる。
ここでいくつか考え方があるのだが、
1.スクリーンの内容を重視
2.周辺の状況を重視
など、ポイントを絞るのである。
ひとつの方策として、
1.スクリーンを重視したシャッター速度(スローシャッター)
2.スクリーンを飛ばさず、周辺を照明する程度のストロボ
の組み合わせである。
ストロボは弱めにということだ。
ストロボ減光の手段は色々ある。
調光補正のマイナス、マニュアルによる最低光量の設定、ディフューザーの使用、撮像感度の低下、絞りを絞る、など。
撮像感度の低下と、絞りを絞るのは、シャッター速度にも影響するので注意が必要だ。
ストロボを弱くというのは、スクリーンを飛ばさないためである。
ここで言う「飛」は、撮影画像の白とびであって、スクリーンそのものが飛ばされてどこかへ行ってしまうものではない。
ここですぐに明確な数値を期待するものだが、そんなものは現場の規模やスクリーンの明るさによってそれぞれ異なる。
どうしてもというなら、こちらで設定した撮影データに適する環境を建設してもらえばよいのだが、こういう言い方をすれば、明確な数値が簡単に出ないことは理解してもらえることだろう。
たまたま写した実例がある。
D70, ISO400, ストロボ1/16発光
スクリーンには、船橋から見た海と空が写っている。
- 晴天の映像 1/15 f8
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- 霧の映像 1/20 f5.6
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- 夜間の映像 1/15 f5.6
この場合、映像が暗すぎ、カメラの設定でのシャッター速度下限設定(1/15)と、レンズの設定絞り値では映像を反映できなかった。
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オープンフラッシュ
船橋などで
ストロボを発光しないと、人物等は暗い。
ストロボを発光すると、レーダーの画面は真っ白になってしまう。
オープンフラッシュにより、カメラ本体はスローシャッター(秒単位)とし、シャッターが開いている間に、側方から手持ちのストロボで手動発光させる。
スレーブストロボ
メインのストロボに同期して発光させるもの。
ケーブルで接続して同期させるもののほか、メインのストロボの発光を感知して同期させるものもある。
後者の場合、ストロボの配置がかなり自由度が高くなる。注意点としては、他のカメラのストロボにも反応してしまうこと。
用途としては、増灯する事により光量を強化することが出来るほか、影になる部分を照射させることも出来る。
左から、
メインストロボのみ。
スレーブ使用により、右手の鉢植えの左に伸びる影を薄めたもの。
スレーブを隙間から照射させたもの。
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左から、
メインストロボのみ。
スレーブ使用(調光あり)。
スレーブ使用(調光なし)。
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左から、
メインストロボのみ。
スレーブ使用(下方から照射)。
スレーブ使用(上方から照射)。
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左から、
メインストロボのみ。
スレーブ使用。
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着色光
下からのスレーブストロボに、黄色のビニールをかぶせたもの。右はノーマル。
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左から、ディフューザー、オレンジ、グリーン、ブルーのビニール袋を加工したものをストロボにかぶせたもの。
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ストロボなし/あり/あり(オレンジ着色)
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ストロボあり(オレンジ着色)/あり(グリーン着色)
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ストロボあり/あり(オレンジ着色)
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これが、オレンジ、グリーン、ブルーのビニール袋を加工したもの。
材質によって、透過光が強すぎると、色がつきにくい。この場合、何枚か重ねる。
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蛍光灯、、消灯、ストロボ1/16、ストロボ1/16+ディフューザー
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ブルーのビニール袋を加工したもの。左から、1枚〜6枚。
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グリーンのビニール袋を加工したもの。左から、1枚〜4枚。
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オレンジのビニール袋を加工したもの。左から、1枚〜4枚。
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ストロボ1/16
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ブルーのビニール袋を加工したもの。左から、1枚〜6枚。
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グリーンのビニール袋を加工したもの。左から、1枚〜4枚。
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オレンジのビニール袋を加工したもの。左から、1枚〜4枚。
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カメラ付携帯 SoftbankPhone 905SH モバイルライト/カラー例。
ホワイト、レッド、イエロー、グリーン、ブルー、パープル、ライトブルー
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注意いろいろ
けられに注意。
フードつき、あるいは大型のレンズを使用する場合、あるいは、内蔵ストロボを使用する場合は、けられに注意。
レンズの先端が、ストロボの光をさえぎってしまうのである。
対策は、フードを外す、あるいは小型のレンズを使用、あるいは、外付けストロボを使用する、できる限り望遠側を使用する、などとなる。
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反射に注意。
ストロボを使用する場合、被写体正面の場合、ストロボ光が直接写り込む場合に注意が必要です。
対策は、ストロボの使用を止めるか、バウンズ光とする、あるいはガラス面との垂直を避けるなどになります。
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(左)ストロボ使用、(右)ストロボ不使用
窓越し撮影の注意
ガラス窓越の撮影となる場合で、ストロボ光が、ガラスに鏡のように、反射してしまう場合がある。
これを防ぐには、ガラス窓とレンズの筐体に隙間を作らないことで、ガラス面に圧着するか、紙などの何かで室内の光を遮蔽すると良い。
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混雑に注意。
人ごみの中の場合、ストロボの発光部が隠れていると、当然被写体は照射されない。
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他のストロボにも注意。
ストロボの発光は1/500程度の一瞬だが、シャッターの開いている時間は1/60程度と長く、その間に他のストロボが発光すると、合成光量で露出オーバーとなる。
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影にも注意。
ストロボは、発光部の面積が小さいため、背景の壁などに影がはっきりでてしまう。
背景が十分離れている場合は問題ないが、背後の壁にできる影はうっとうしい。
影は、壁との距離があるほど長くでる。
人物が向いている方向に影が出ると気になる。
レンズと被写体の線に対して、ストロボの位置関係で反対側に影が出るため、一般に横位置では影響が少ない。
この影を目立たなくさせるためには、発光部の面積を広くすれば良い。
また、ディフューザーやバウンズレフレクターを使用することにより、光を拡散して弱めるため、影が薄くなって目立たなくなる。
また、天井や側面の壁などに発行させるバウンス照射をする。
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左から、
背景が壁ではない場合。
やや離れた壁だが、影が出来ている場合。
直後の壁に影が出来てしまった例。
横位置の為影が見えない例。
影が右側に出た例。
影が左側に出た例。
ディフューザー使用により影が目立たない例。
増灯により影を薄くした例と、その増灯しない場合の例。
DXフォーマット時の照射角に注意。
デジカメのDXフォーマットは、フルサイズに比べて画角は1.5倍になる。
28-80のレンズなら、画角は42-120のフルサイズと同じとなる。
が、装着しているレンズの規格は、あくまで28-80であり、ストロボを連動させると、照射角は28-80の範囲を連動する。
これは、画角そのものが1.5倍化するわけではなく、撮像面のフォーマットから、トリミングされる結果だからである。
従って、マニュアル操作の場合、フルサイズ換算での対応を取らなければならない。
ただ、遠距離等で光量を稼ぎたい場合、フレームアウトする範囲を照射する必要もないわけで、この場合、レンズが80なら、ストロボは120に設定しても問題はないということになる。
シャッター速度同調
同調速度上限が1/250の場合、それを超えたシャッター速度で写すと、光が回りきらないことがある。
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判断基準
- 夜景など、被写体が遠方で、ストロボが届かない場合。
ストロボを使用せず、長時間露光(スローシャッター)による撮影とする。
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- 主要被写体はストロボが届くが、背景は遠方でストロボが届かない場合。
主要被写体にはストロボを使用し、背景は長時間露光(スローシャッター)による撮影とする。「スローシンクロ撮影」
ただし、ASA感度を上げると、ストロボの光量が増加するので注意。
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- 主要被写体は暗く、背景が明るい場合。
主要被写体にはストロボを補助光として使用し、背景はオート露出による撮影とする。「デーライトシンクロ撮影」
この場合、ストロボは、マニュアル設定か、TTL調光補正する。
明るい窓の外に露出をあわせると、人物が暗い。
人物にあわせると、明るい窓の外は真っ白。
カメラの露出は窓の外にあわせ、人物はストロボで。
- 主要被写体、背景ともストロボが届く場合。
TTL自動調光によるストロボ使用による撮影とする。
傾向と対策
- 主要被写体が飛ぶ
シャッター速度は無関係なので、スローシンクロをやめても意味なし。
ASA感度を落とす。
絞りを絞る。
距離をとる。
ストロボの光量を落とす。
ストロボの光量補正をマイナスにする。
ディフューザーを使用する。
ストロボの照射角を広角にする。
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⇒
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.
⇒
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.
⇒
.
⇒
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- 主要被写体が暗い
シャッター速度は無関係なので、スローシンクロにしても意味なし。
ASA感度をあげる。
絞りを開ける。
距離をつめる。
ストロボの光量をあげる。
ストロボの光量補正をプラスにする。
ディフューザーを使用をしない。
.
⇒
.
.
⇒
.
- 背景が暗い
スローシンクロにする。
背景はカメラの露出設定、主要被写体はストロボの照射。
⇒
.
- ブレが止まる
ストロボを使用しない。
.
⇒
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ディフューズ効果
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左から、ノーマル撮影(1/16FL)、ディフューザー使用(1/4FL)、(1/8FL)、(1/16FL)、
使用したディフューザーは、シャンプーハットタイプの簡易タイプ。
2004.3.20の試験
ASA200, Aモード,中央部重点測光, +0.7, f8, 1/60, +FL,
距離約1.8m, 28-80mmF2.8/80mm, 蛍光灯下。
- |
TTL |
1/1 |
1/2 |
1/4 |
1/8 |
1/16 |
ノーマル |
.
BL50:99
|
.
BL50:255
|
.
BL50:255
|
.
BL50:203
|
.
BL50:172
|
.
BL50:122
|
ディフューザー |
.
BL50:199
|
.
BL50:214
|
.
BL50:168
|
.
BL50:113
|
.
BL50:76
|
.
BL50:53
|
コピー用紙 |
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BL50:138 (注*1)
|
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BL50:102
|
.
BL50:66
|
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BL50:35
|
.
BL50:22
|
.
BL50:9
|
ノーマル: ストロボを標準的に使用したもの。
ディフューザー: サンパックの販促品。
コピー用紙(簡易ディフューザー): 一般のコピー用紙をA6サイズに切って3つ折りにしてつけたもの。
ノーマル状態からわかるように、1/16よりも小さい発光でTTLは適正値として処理する試験条件である。
ディフューザーにより、概ね2段光量が弱まっているようだ。
簡易ディフューザーに至っては、更に2段光量が弱まっているようである。
(注*1)初回試験時に著しい偏差が出たため、この1枚のみ再処理したため、他と若干統一性には欠けるため、1/1(=FULL)発光よりもBL50:の値が大きくなっている。
(参考) ストロボなし
ASA200, Aモード,中央部重点測光, +0.7, f8, 1",
.
BL50:128
2004.3.22の試験
ASA200, Aモード,多分割測光, +0.7, f8, 1/60, +FL,
距離約1.8m, 28-80mmF2.8/80mm, 蛍光灯下。
- |
TTL |
1/1 |
1/2 |
1/4 |
1/8 |
1/16 |
ノーマル |
. BL50:96 |
. BL50:255 |
. BL50:237 |
. BL50:177 |
. BL50:174 |
. BL50:127 |
ディフューザー |
. BL50:171 |
. BL50:206 |
. BL50:158 |
. BL50:97 |
. BL50:62 |
. BL50:32 |
トレペ |
. BL50:160 |
. BL50:214 |
. BL50:165 |
. BL50:119 |
. BL50:82 |
. BL50:52 |
バウンザー1 |
. BL50:138 |
. BL50:158 |
. BL50:118 |
. BL50:72 |
. BL50:48 |
. BL50:28 |
バウンザー2 |
. BL50:149 |
. BL50:159 |
. BL50:125 |
. BL50:75 |
. BL50:53 |
. BL50:30 |
バウンザー2+ |
. BL50:141 |
. BL50:160 |
. BL50:126 |
. BL50:74 |
. BL50:47 |
. BL50:28 |
ノーマル: ストロボを標準的に使用したもの。
ディフューザー: サンパックの販促品。
トレペ(トレペディフューザー): 写真Lサイズ強のトレーシングペーパーをストロボ前面につけたもの。
バウンザー1(簡易バウンザー1): A4コピー用紙を2つ折りにした上で成形した物。
バウンザー2(簡易バウンザー2): 白い厚紙をバウンザー1と同型に成形した物。
バウンザー2+(簡易バウンザー2+): 簡易バウンザー2に、一回り大きい白い厚紙を付け加えた物。
ノーマル状態からわかるように、1/16よりも小さい発光でTTLは適正値として処理する試験条件である。
ディフューザー、トレペディフューザーにより、概ね2段光量が弱まっているようだ。
また、簡易バウンザーにより、概ね3段光量が弱まっているようだ。
(参考) ストロボなし
ASA200, Aモード,多分割測光, +0.7, f8, 1.6",
.
BL50:132
*
D90
SUNPAK PZ4000AF 1/6発光、ディフューザー付。
照射角0°, 45°, 60°, 75°, 90°, なし。
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.
D90
SUNPAK PZ40x-NE 1/6発光、ディフューザー付。
照射角0°, 45°, 60°, 75°, 90°, なし。
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.
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D70
SUNPAK PZ4000AF 1/6発光、ディフューザー付。
照射角0°, 45°, 60°, 75°, 90°, なし。
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D70
SUNPAK PZ40x-NE 1/6発光、ディフューザー付。
照射角0°, 45°, 60°, 75°, 90°, なし。
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針金製のハンガーを加工した簡易ディフューザー
針金製のハンガーを加工して、コンビに袋をつける。
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使用状況
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ストロボ不発光
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内蔵ストロボ発光
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内蔵ストロボ発光(使用)
.
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外付けストロボ発光
.
外付けストロボ発光(使用)
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- |
ストロボ/直射 |
ストロボ/簡易ディフューザー |
ストロボ/簡易ディフューザー |
- |
.
|
.
|
.
|
- |
.
|
.
|
.
|
調光補正
-3.0 |
-2.0 |
-1.0 |
0.0 |
+1.0 |
.
BL50:19
|
.
BL50:59
|
.
BL50:98
|
.
BL50:99 (注*2)
|
.
BL50:176
|
(注*2)ディフューズ試験時のものを流用したため、この1枚のみ、他と若干統一性には欠けるため、-1.0調光補正と、BL50:の値が同じになっている。
前後と同一状況であればBL50:140前後であろう。
バウンズ
ストロボの照射方向を、被写体に直接に向けるのではなく、角度をつけることにより、天井などに反射させるもの。
光が拡散してやわらかくなるが、光量がかなり減衰する。
もちろん、天井のない屋外では、全く効果がないばかりではなく、周りにも迷惑である。
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メンテナンス
分解は危険なので絶対にやめよう。
ストロボは電池で動作するが、発光前に蓄電し、電気をためてから一気に放電することにより、大光量を発揮する。
すなわち、機器ないに高電圧が帯電していて、危険なのである。
出来るメンテナンスは、性能の維持だ。
機械物は、耐久消費財とも呼ばれ、使うだけ損耗が進むのだが、動作させることにより機能が調子よく維持される面もある。
ストロボの場合は、コンデンサの能力が命なので、充電発光をさせないと、やがてへたってしまうらしい。
へたってしまうと、十分に蓄電できず、性能が低下する。
月に1回は、充電発光させてやろう。
ストロボの寿命は、発光回数約1000回とも2000回とも言われる。
適正間隔でのフル発光による計数であるから、調光によるなどで弱い発光の場合、寿命は延びるだろう。
寿命に致命的なものは、光電管の封入ガスの放出らしく、振動や衝撃により、シールドが緩みガスが抜けると光量に影響するらしい。
従って、業務用でスタジオに固定してある場合は、10000回でも使用できる例もあるらしい。
またコンデンサも、劣化してゆく。
ストロボに関する用語
- ガイドナンバー
ストロボの光量の目安となる値。この数値が大きいほど、光量も大きくなります。
ガイドナンバーは、一般的にGNと略されることが多くあります。
また、ガイドナンバーを使って、F値や被写体までの距離を求めることができます。
(F値を求める計算式)
ISO100の時、
F値 = ガイドナンバー(GN) ÷ 被写体までの距離(m)
(被写体までの距離を求める計算式)
ISO100の時、
被写体までの距離(m) = ガイドナンバー(GN) ÷ F値
例1:
GN20、F値4の条件で撮影する場合の被写体との距離。
20(GN) ÷ 4(F値)= 5(m)
例2:
GN36、被写体との距離が8mの場合、F値の設定。
36(GN) ÷ 8(m)= 4.5(F値)
尚、複数同時使用の場合は
例) GN40のストロボを2つに増やした場合、光量は2倍となり、GN40 x 1.4 = GN56 となる。
この係数は、1/2乗(√)である。
すなわち、3個なら x1.7、4個なら x2、となる。
- ISO感度とガイドナンバーの関係
ガイドナンバーの計算式は、ISO感度100を基準としています。
フィルム感度を変えた場合の、ガイドナンバーの補正値は以下の表のようになります。
ISO感度 |
50 |
64 |
100 |
200 |
400 |
800 |
補正値 |
0.7 |
0.8 |
1 |
1.4 |
2 |
2.8 |
※ 使用フィルム変更時のGNの補正値を求める計算式は、ストロボのGN×√(使用フィルムの感度÷100)となります。
例: ISO400のフィルムを使用した場合は、GNは2倍となります。
- パワーレシオ
ストロボをマニュアルモードにした時、光量レベルを手動で切り替える機能。
パワーレシオの値と、ガイドナンバーの補正値の関係は次の表のようになります。
※ パワーレシオ変更時のGNの補正値を求める計算式は、ストロボのGN×√(パワーレシオの値)となります。
パワーレシオ |
1/1 |
1/2 |
1/4 |
1/8 |
1/16 |
1/32 |
補正値 |
1 |
0.7 |
0.5 |
0.35 |
0.25 |
0.18 |
例: GN36のストロボを1/4パワーレシオに設定した場合の光量
36(GN) ×0.5 =18(GN)
- 外部調光オート
ストロボ本体で調光を行う方式。被写体から反射する光を、ストロボ前面の受光素子が感知し、光量を自動的に調整する。どのようなカメラにも使用できる汎用性が特徴。
- TTLオート TTL自動調光
カメラの露出情報がストロボにリアルタイムに送信され露光量を設定する方式。TTLは、THROUGH THE LENSの略で、被写体からの反射光を、レンズを通してフィルムに反射させ、その被写像を直接測光します。
デジカメ(D100)の場合は、反射させるフィルムがないため、プリ発光を行って光量条件を測定し、諸元決定後、シャッター動作と共に本発光を行う。
従って2回発光するわけだが、1/2000程度の時間差のため、人間には回数の判別は不可能である。
(尚、赤目軽減の為の発光は、これとは異なり、微光をチカチカさせて被写体たる人間が瞳を狭めるリアクションタイムを稼ぐため、認識できる。)
- スローシンクロ
低速シャッターにあわせて発光させるもの。
通常のオート発光では、全体の明るさを基準とするため、背景の夜景などは無視されてしまう。
このとき、背景はスローシャッターによってストロボに頼らない夜景撮影とし、手前の人物などをストロボによって照射して撮影するものである。
- 日中シンクロ
逆光補正など、全体の明るさが十分なときに、補助光として使用するもの。
- ハイスピードシンクロ
FP発光の機能により、X同調速度以上のシャッター速度により発光させるもの。
- X同調速度
フォーカルプレーンシャッターの全開となる最大のシャッタースピード
- 同調速度
この例は、カメラと非同期の35Hzの発光を、1/60のシャッター速度で写したものだが、左から順に、非発光時、シャッター未全開時発光、シャッター全開時発光である。
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- FP発光
通常の発光は瞬間であり、高速シャッターに同期できないが、FP発光は、フォーカルプレーンシャッターのスリット(先幕と後幕の隙間)にあわせて一定時間発光が持続できるものである。
- リピート発光
通常の発光は一発ものだが、一回のシャッターの間に複数回の発光が可能で、軌跡の撮影に便利である。
この例ではわかりづらいが、走行中のミニカーにストロボが複数回照射され、発光時の位置ごとに写しこまれている。
背景が暗くないと、色が抜けてしまう。
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- 赤目軽減発光
ストロボの強力な光により、瞳の奧の網膜まで照射され、目が赤く写ってしまう現象を防ぐ機能。
シャッター動作+ストロボ発光の直前に、微光をチカチカさせて、被写体たる人間が、瞳を狭め、撮影時点での網膜への照射を減少させる。
- フィルムと色温度
カラーフィルムには、日中の太陽光下で使用するデーライトフィルムと、屋内のタングステン照明下で使用するタングステンフィルムがありますが、それぞれのフィルムは、特定の光源下で使用するように調整されています。
ストロボ撮影のときの使用フィルムは、デーライトタイプを使用しますが、これは光源の色温度が関係しています。
デーライトフィルムの光源である太陽の日中正午の色温度は、約5,400°K(単位はケルビン)となり、ストロボの色温度(約5,500°K)と、ほぼ同じ色温度になります。ストロボ光は太陽光での撮影と同じように、デーライトフィルムにおいて、視覚的なカラーバランスを自然に保つことが出来ます。
- 照射角
照射角とは、ストロボ光が均一に照射される範囲の角度のことを言います。ストロボの照射角は、通常35mmレンズの写角をカバーしますが、照射角と写角のタテ位置とヨコ位置を合わさなければ、周辺光量不足になります。
ズームレンズを使用時に、オートズームストロボであれば、自動調節を行いますが、マニュアルで照射角を調節する場合、周辺光量が落ちないように余裕を持って照射角を合わせたほうが安心です。
また、中判カメラのレンズの写角は、それぞれ異なります。
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- バウンス発光
ストロボ光を被写体に向けて真っ直ぐに発光させるダイレクト発光に対して、天井や壁などにストロボ光を反射させ、被写体に間接的に光を当てることを、バウンス発光と言います。
例えば、ダイレクト発光で人物を撮影した場合、表情ははっきりと捕らえられますが、やや立体感に欠けるイメージとなり、人物の後方に輪郭のはっきりした強い影をつくります。一方、同じ条件で、天井バウンスを行った場合、顔の表情に陰影ができ、全体的に自然なやわらかい感じの影をつくります。
バウンス発光は、屋内で白またはクリーム色の天井や壁があることなどの条件が整えば、とても手軽に使えるテクニックですが、確実な効果を狙ったものではなく、より自然な表現をするための一つの効果と考えたほうが良さそうです。
- ディフューズ効果
青く澄み切った晴天に屋外に立っていると、まるで日時計のように自分の後ろにくっきりとした濃い影ができます。でも、曇り空の下では、光は弱まり、ほとんど影の形を見ることができません。
ディフューズ効果を理解しやすくするためには、こんな風に考えてみるのもいいかもしれません。太陽をストロボ、雲をディフューザーと考えた場合、曇り空のやわらかい光が、ディフューズ効果と考えられます。
ディフューズ効果とは、ストロボの発光部と被写体の間に、ディフューザーを置いて光を和らげ、被写体に軟らかい光を当て、被写体の影を薄めることを言います。ディフューザーの面積が大きくなればなるほど、光はより軟らかくなり、影を薄めます。
サンパックのアクセサリーでは、ワイドパネルをディフューザーとして使用することができます。
簡易ディフューザー
白いハンカチを巻くことによっても、ディフューズ効果は得られる。
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- 調光補正
ストロボの発光量を補正するもの。
露出補正のストロボ版。
ストロボ調光は、フィルムの感度に対して適正となるように、絞りに対応して発光量を調節している。
- 露出補正
露出計算は、フィルムの感度に対して適正となるように、絞りとシャッター速度を調節する。
- 定常光
ストロボを使用しない場合に既に存在している光。
- ホットシュー、アクセサリーシュー
共にカメラにストロボを取付ける部分。
ホットシューは、ストロボをシンクロ(シャッターを押すとストロボが同時に発光すること。同調)させるためのコンタクトがありますが、アクセサリーシューは、コンタクトがありません。
- シンクロコード
カメラとストロボを同調させるためにつなぐコード。カメラのシンクロ接点に接続します。
- スレーブ
1つのストロボを発光させると、ワイヤレスで別のストロボを発光させることができる機能。その場合、受け手のストロボはスレーブセンサーを内蔵しているか、または、スレーブユニットに接続されている必要があります。
この機能を使えば、ホットシューや、シンクロ接点のないカメラでも、ストロボを同調させることができます。
- ブラケット
ホットシューやアクセサリーシューのないカメラにストロボを取付ける時に使用するアクセサリー。
⇒艦船写真の写し方(艦内撮影)
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新規作成日:2003年10月12日/最終更新日:2010年3月16日