まるしんの米の用語辞典?さ

さきものとりひき(先物取引)

 将来の一定期間に受け渡すべき条件で売買する銘柄。小豆や大豆、砂糖、金等が代表的な先物の銘柄。素人は絶対に手を出すべきではない。米も食管制度以前は代表的な先物の銘柄であった。

 契約・代金支払いと同時に商品を受け取るのが現物取引。将来の先物の受け渡しを約束した上で、その価格を現時点で決め、品物の受け渡しにより完了する。Aを春先に秋に¥500で引き取ることを約束して購入。秋になり不作などにより現物が足らず、\500が\1000に値上げになれば¥500の儲けになる。逆に大豊作などにより¥300になれば¥200の損。(必ず契約した銘柄を約束した日に引き取らなければならない。一般の株のように値上がるまで手元に置いておくことはできない。)ただし、約束の期限前ならばいくらでも売買できる。
ささにしき(ササニシキ)

かってはコシヒカリと並ぶ美味しい米の代表的な米も、その栽培の作りにくさ(倒れやすい。病気に弱い。)から、産地ではひとめぼれに換えられてしまった。淡泊でさっぱりとした、おかずを引き立てる食感は、今や貴重。ササニニキは現在、栽培しているしっかりとした栽培技術を持っている生産者のみ作っている。
さっきょうしすう(作況指数)

 米の作柄の良否を表す公的指標。毎年、地区ごとに定める平年収量を100として、実際の収量を指数化したもの。八月・九月・十月と時期ごとに標本実測調査を行い、収量構成要素の概況や見通し、気象データ、コンバインロス、被害発生状況等を勘案して、実際の反収を予測。あらかじめ設定した平年反収で、これを割った値が作況指数になる。 
良(大豊作) 106以上
やや良 102〜105
平年なみ 99〜101
やや不良 95〜98
不良 91〜94
著しく不良(凶作) 90以下
ざっこく(雑穀)

 雑穀とは、米・小麦以外の穀物をいう。英語では、ミレット(millet)と呼ばれている。「五穀豊穣」という言葉があるように、日本人の先祖は米以外にも多くの雑穀を食べていた。縄文時代前期(今から約5万5千年前)には、日本でもアワ、キビ、ヒエ、ハト麦、モロコシ、シコクビエなどが栽培され、稲作が始まる前に、すでに雑穀は栽培されていたとされている。

 米は、昔は日本人すべてが十分に食べられるほどの生産量はなかった。江戸時代、農民が作った米は年貢として納められ、それを都市部の人や上流階級の人たちが食べていたので、農民には米がまわらず、やむをえず雑穀を食べていた。(江戸時代、不作のとき農民に米を食べることを禁じたこともあり)

 しかも、第二次大戦前の昭和20年頃まで一般的であった。(農民は全人口の7割りを占めていた)。「米」は豊かさの象徴であり、あこがれのごちそう。戦後豊かになるととも、白米が主食に落ち着いたのです。

 雑穀は、戦後生産量が激減し続け、用途はほとんど小鳥の餌などの飼料しかなかった。が、アトピーの社会問題化や健康食ブーム、粗食の見直しにより近年になり見直しされている。

代表的雑穀
アワ  アワは穀物中で粒がもっとも小さく(直径1.5mm程度)、殻の色から、赤アワ、黄色アワなどがあり、実の方は、クリーム色のものと薄い黄色のものがある。「うるち」種と「もち」種が栽培されいる。乾燥に強く、やせた土地でも育ち冷害や干ばつに非常に強い。米がとれず飢饉の時でも、アワを主食とする地域では餓死者がでなかったという話もある。
 鉄分、必須アミノ酸が多く含まれている。不眠症の人にお勧め
キビ  生育期間が四ヶ月と短かく乾燥に強い。1m以上に成長し、9月〜10月にかけて収穫する。東南アジア、中近東、ヨーロッパにかけかなり広い範囲で栽培されてた。穂は緑色で、実は淡黄色になります。粒の大きさはアワより少し大きい。「うるち」種と「もち」種がある。
 亜鉛がたくさん含まれている。
ヒエ  1mくらいに成長し、9月が収穫の時期。穂は淡緑または褐紫色。三角形に近く細い実。さぱりとくせのない味。炊きあがりはふわふわな感じだが、ヒエは冷めるとぽろぽろになり、食味はも落ちてしまう。炊いたらすぐに食べるのがベスト。
 カルシウムがたっぷり。穀物アレルギーになりにくいとされている。
大ムギ  一万年前から栽培されてきた。精麦し、縦二つ割りにした丸麦、加熱して柔らかくした後、ローラーで圧縮した押し麦がある。実は縦長で大きめ、片側に黒い溝がある。麦トロと言えば大麦。炊くと歯ごたえがあり。
 繊維とカルシウムが豊富。
ハトムギ  ビタミンB郡が多く、美容効果あり。中国では解毒剤に良いとされている。
アマランサス  南アメリカ原産のヒユ科の穀物。ケイトウに似た花が咲く。栄養バランスが他の雑穀に比べてはるかに高く、アメリカ航空宇宙局が“21世紀の栄養食品”として注目している。非常に小さな粒で、食感もプチっという感じ。少し苦みがあり。
ごま  ゴマ科の一年草。白ごま・黒ごま・茶ごまに分かれる。
豆類  小豆・大豆・大正金時・うずら・黒豆・ササゲ・大福等、畑のステーキと称されるほど栄養価は高い。
 小豆は脂肪の吸収を抑えるといわれるサポニンと食物繊維が豊富
てんさい  世界の多くの国で生産されている。全砂糖の収量の4割を占める。採れた砂糖はビートと呼ばれている。
ソバ  ソバ粉を採る穀物として今でも日本人になじみ深い穀物。収量は100kg/10a程度と低い.極早生で あり,不良環境条件下でも生育する。
 抗酸化成分ルチンやビタミンの仲間ナイアシンをたくさん含む。

雑穀店・商は主に豆類を生業とする業者。
ざっそう(雑草) 田圃の

田圃にはえる主な雑草
ヒエ  田んぼの雑草と言えばヒエが1番問題。イネ科の植物で稲よりも成長が早く、稲よりも大きく育つ。
コウキヤガラ  カヤツリグサ科。芽の出てくる期間が長いのでやっかい。
クログワイ  カヤツリグサ科。北海道を除く全国に発生し,ほとんどの個体が塊茎から発生する。 一度水田に侵入すると根絶するのがむずかしい。
マコモ  イネ科。普通は田んぼの中には生えない。排水路に生えて密生しているんですが、何年かに1度排水路をさらった土を田んぼに入れるとそこからはびこってしまう。だんだん減っていくが排水路をさらった年は手で抜くしかない。
オモダカ  オモダカ科。地中に匐枝を伸ばして、先端に小さな球形を作って増える。
コナギ  北海道南部以南の水田に広く発生する重要雑草。草丈は低いが,旺盛に窒素を吸収するため,少肥条件などでは稲への雑草害が大きくなる。ミズアオイ科
ざつめいがら(雑銘柄)

 業界用語。有名ブランドの「新潟コシヒカリ」「秋田県あきたこまち」「宮城県ひとめぼれ」「庄内はえぬき」「北海道キララ」等のような産地と品種名を指定されたブランド米以外のお米。その品種名では、おそらく地元の産地以外では、店先に並んでいない米。

 通常業界が「雑銘柄物」と言うのは安い米・不味い米のこと。ブレンド用の増量用として利用される。納入先に、価格を厳しく抑えれてしまう業務用米として利用されることがおおい。代表的な雑銘柄の品種的に、埼玉産「あかね空」「月の光」「朝の光」群馬県「ごろぴかり」などがある。が、これらの米は検査米を使用されることは少なく、未検査米が使われる事が多い。
さてぃばしゅ(サティバ種)

 イネにはサティバ種(アジア稲)とグラベリマ種の2つがある。世界で食べられているイネの品種はこの2つが元になっている。サティバ種には、ジャポニカ米・インディカ米・ジャバニカ米がある。
さんちひんしゅめいがら(産地品種銘柄)

 都道府県の主催する食糧事務所と全農県本部などの生産者団体、実業団体などで構成される「協議会」によって各産地の銘柄米を決められる。

設定の基準
1.奨励品種や奨励品種に準ずるもの。
2.農産物規格規程で定める。
3.検査で銘柄が可能なもの。

 1〜3からのすべての要件を満たしつつ、作付け誘導などから産地としてまとまった数量の取り組みが行われていること。いずれも要請を受けてから、銘柄設定に踏み切るか否かを協議する。

 産地品種銘柄は検査規格規程の改定を伴い、毎年更新変更される。検査規格が銘柄鑑定の根拠となるため、精米表示の可能な品種となる。たとえば、千葉県でキララを作っても産地品種銘柄米に指定されていないので、検査を受けても、一等・二等などは見極められるが「千葉産きらら」と表示はできない。

くわしくは米の産地別主要品種へ(注・代表的産地銘柄種のみ明記)

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