第七話 「夢に失敗」
今日はいよいよ組み立てに入る。
ここからはいくら適当な性格でも慎重に行わなければならない。
芯だししてもらったクランクシャフト。
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しかし男はある失敗に気づいていない。
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クランクシャフトインストーラーがないのに
なぜかすでにベアリングが圧入されてある・・・。
・・・。
・・・・・・。
ベアリングがクランクケースに圧入されているのになぜか
ヒーターで熱している・・・。
しかし、いくら時間をかけて熱しても
クランクシャフトがベアリングに納まることはない。
熱してもクランクシャフトにベアリングは
入るものではないことに全く気づいていなかった。
(ベアリングを抜き入れするときは、アルミ製のクランクを
熱してクリアランスを広げることで抜き入れが可能とのこと)
おまけに入らないことに焦って少しシャフトを叩いてしまった。
自分ではどうしようもないので六つ星さんに助けを求めると、
クランクシャフトインストーラが無い場合には圧入でベアリングをシャフトを入れ、
ベアリング入れたシャフトを熱したクランクケースにいれるとのこと。
つまり最初から組み立て方が間違っていたのだ。
仕方がないのでバーナーを買って
ベアリングを取ってから
また内燃機関屋さんでシャフトにベアリングを圧入してもらうことにした。
ついでに叩いてしまったシャフトも少し心配だなのだが。
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