船の動き方
一般に、車などの陸上の乗り物に比べて、船はなじみが薄い。
そのため、船の動き方は、実はあまり認識されていないことが多い。
が、船の動き方の基本を理解していると、動きの予測が出来る。
ここでは、その基本的なものを整理してみよう。
舵の効き方
一般に、船は、推進器は船尾にある。そして舵は、その更に後方にある。
従って、舵を切れば、推進力が舵の方向に制御され、為に、船尾が振る事によって、船首が針路を向く。
車の場合は、前輪が舵となり、ハンドルを切ればその方向に向いて進んでゆくが、船はそうは行かない。
しいて言えば、フォークリフトのように、後輪が舵取りとなっているわけだ。
従って、並走したまま舵を切ると、一般の車両の場合はそのまま離れてゆくが、船舶の場合、船尾を振ってしまうため接触の危険を伴う。
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シミュレーション
ボールペンを机において後方から押してみましょう。これが船の推進構造です。
ボールペンをつかんではいけません。あくまで「押す」のです。
多少不安定になるのは、水の上ということをあらわします。
右に針路を変えるには。。。
わずかに左にずらしつつ押すと、先端が右を向きます。
そして、その方向に押し続ければ、針路変更が完了。
左に針路を変えるには。。。
わずかに右にずらしつつ押すと、先端が左を向きます。
そして、その方向に押し続ければ、針路変更が完了。
2009.10.27の関門海峡での護衛艦「くらま」の衝突をシミュレーションしてみよう。
まず、左に針路を変ます。
ここで、舳先に右側から力を受けると。。。
先端を横から押しながらやって見ましょう。それが潮の流れです。
先端がどんどん左に向いてきます^^
進みたいのはむしろ右なのに。。。
もはや右(本来の正面)には向けないことがわかると思います。
しかも。。。推力自体が継続すれば、どんどん前に進むので、護衛艦「くらま」の航路の前に出てしまいますね。。。
参考
⇒ 流体力学
⇒ 船の動き方
⇒ 船の動き方教室
新規作成日:2009年10月29日/最終更新日:2009年10月30日