草原の真中には大きなヒマワリ。 ぼくはできるだけ背伸びをしてヒマワリにたずねた。 「こんにちは。ぼくはあなたの卵ですか?」 すると背の高いヒマワリは、太陽からちょっと目をそらしてぼくを見た。 「違うわ。私の卵は"たね"というの。白と茶色のしまもようで、とてもおしゃれなのよ」 「そうですか。じゃあぼくはあなたの卵じゃない」 もしぼくがヒマワリの卵だったら、ぼくはヒマワリになればいいんだ。 でも違うから、ぼくはヒマワリにはなれない。 ぼくは旅を続ける。 ↑次のページへ
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