ガレオン船

ガレオン船 Galleon

ガレオン船 Galleon

ガレオンはキャラックの発展型で、より大型され、武装と積載量を増強した軍用艦。
コロンブスのサンタ・マリア号などでよく知られているカラック船は、16世紀によりスマートな形の船となり、ガレオン船と呼ばれるようになった。
衝角の名残であるビークヘッドが船首から飛び出し、船縁のそり返りのカーブが大きいのが特徴。
マストの数は3〜4本で、その構成はキャラックと同じように横帆と縦帆が組み合わせられた。
船尾には、敵船への乗り込みや小銃の狙撃に便利なように、背の高い船尾楼を備えていることや、船尾形状が切り落としたように四角くなっているのが外見上の大きな特徴。
17世紀頃の全長約55メートルの大型ガレオン船には、約40門の大砲が甲板の両側に並べられており、約400名の乗組員のうち、ほぼ1割にあたる40名前後が砲撃手として戦闘に参加する。
敵船に斬り込むための兵士と小銃の狙撃手が、合わせて120名ほどで、残りの約240名(乗組員の60パーセント)は、すべてが水夫だった。
当時「最も戦闘に適した船」として設計されたガレオンの主な用途は、舷側を向けあっての敵艦との砲撃戦で、アルマダ海戦において無敵艦隊の主力を成していたのもこのガレオン船。 16世紀半ばから100年間、文字通りに無敵を誇っていた。
ガレオンには砲甲板が設けられ、カルヴァリンやデミカルヴァリン砲といった重砲が据えらていた。
また、城のようにそびえ立った船首楼と船尾楼には小型砲が配備され、至近距離に迫った敵艦の兵員に向けて散弾を撃ち込んだ。
船首には細かな彫刻が施された衝角(ラム)が取り付けられていたが、この衝角は、ガレー船の攻撃兵器としての性格は残っておらず、マストを支えるだけの役割しかなかった。
本来、ガレオンとは「大型ガレー」を意味するものだが、その語意で使われたことはなく、しかも同じ船が「ガレオン」「ガレアス」「ガレー」「バーク」と様々な名称で呼ばれているため、用語としては混乱している。


大型の軍船でもあった「ガレオン船」

新しい航路が開かれて貿易が盛んになると、海を支配しようとするヨーロッパの国と国とのあいだで争いが絶えず起こりました。
海戦の主役は「ガレオン船」という大型の軍船で、船体の両側、(下の部分)に大砲の列が装備されていて、上の部分が重くなって転覆しないように設計されていました。大砲は船体にあけられた穴から発射されました。


フランシス・ドレイクが世界一周に使用したゴールデン・ハインド号などは有名なガレオン船である。
仙台藩が建造した、サン・フアン・バウティスタ号は日本で最初に建造された西洋式の大型帆船でありガレオン船である。


ガレオン船の構造

Pict_1072.
01. 調理室 Galley(ギャレイ)
Dcim3659/DSC_5502. Dcim3659/DSC_5503. Dcim3659/DSC_5498.
02. 03.
船員室 Crew's Quarters(クルーズ クォーターズ)
Dcim3659/DSC_5506. Dcim3659/DSC_5507. Dcim3659/DSC_5508. Dcim3659/DSC_5509.
04. 修理台 Carpenter's Bench(カーペンターズ ベンチ)
Dcim3659/DSC_5522.
05. 貨物室 Cargo Hold(カーゴホールド)
Dcim3659/DSC_5505.
11. 揚錨装置 Anchor Windlass(アンカー ウインドラス)
Dcim3659/DSC_5516.
12. 砲甲板 Gun Deck(ガン デッキ)
Dcim3659/DSC_5493. Dcim3659/DSC_5530.
大砲 Cannon(キャノン)
Dcim3659/DSC_5492. Dcim3659/DSC_5518. Dcim3666/DSC_4106.
大砲の器具
Dcim3664/DSC_3907.
大砲の弾
Dcim3664/DSC_3906.
望遠鏡 Telescope(テレスコープ)
Dcim3664/DSC_3904.
13. 士官室 Officer's Common(オフィサーズ コモン)
Dcim3660/DSC_5556. Dcim3659/DSC_5519. Dcim3659/DSC_5525. Dcim3659/DSC_5524.
14. 士官室 Officer's Quarters(オフィサーズ クォーターズ)
Dcim3659/DSC_5511. Dcim3659/DSC_5513.
21. 船首楼 Forcastle(フォアキャッスル)
Dcim3664/DSC_3921. Dcim3664/DSC_3922. Dcim3659/DSC_5552.
排水ポンプ Bilge Pump(ビルジ ポンプ)
Dcim3660/DSC_5554.
22. 舵操作棒 Whipstaff(ホイップスタッフ)
Dcim3659/DSC_5548.
航行記録盤 Traverse board(トラバースボード)
15世紀頃から19世紀末まで広く使われていた航海用具。
上部の円盤には全方位を表す図柄と各方位につき8つの小穴があり、ここに30分ごとにピンをさして針路を記録する。
下の四角い部分はその間維持した速度を記録する。
30分用砂時計を置換える度に、方位と日付を示す盤面にピンを差し込み、進路と推定速力を記録した。
各8本のピンを使いきる4時間後が引継ぎの時刻となる。

23. 船尾楼 Aftcastle(アフトキャッスル)
Dcim3665/DSC_3923.
船長室 Master's Cabin(マスターズ キャビン)
Dcim3659/DSC_5547.

マスト
Dcim3664/DSC_3897. Dcim3664/DSC_3898. Dcim3659/DSC_5490.

ガレオン船の人員配置

アークロイヤル (イングランド)
4マスト大型ガレオン船 全長36.8m 全幅8.76m 排水量880t

船員配置
・フォクスルデッキ (船首楼) / 3ポンド ミニオン砲2門
 掌帆長1 (セルの操作、索具の修理点検)
 掌帆員2 (掌帆長付、セルの操作、索具の修理点検)
 掌砲員3 (砲手、船首砲担当)
 次席士官1 (船首楼戦闘指揮)
 水兵9 (次席士官付、船首楼戦闘員)
・クォーターデッキ (船尾楼) / 3ポンド ミニオン砲2門
 艦長1
 士官候補生1 (伝令)
 航海長1 (航海と操船及び船体の管理)
 主席士官1 (航海長付、ヤード及びセルの操作指示)
 操舵手1 (操舵)
 予備操舵手2 (砲手、艦尾砲担当)
 海兵隊長1 (艦尾楼戦闘指揮)
 水兵24 (海兵隊長付、艦尾楼戦闘員)
・アッパーデッキ (1層砲甲板) / 9ポンド デミカルバリン砲16門
 主席尉官1 (艦首側8門、砲手指揮)
 次席尉官1 (艦尾側8門、砲手指揮)
 掌砲員16 (砲手、舷側砲担当)
 掌砲兵1 (銃砲及び火薬の整備管理、砲撃指示)
・ミドルデッキ (2層砲甲板) / 18ポンド カルバリン砲12門
 主席尉官1 (艦首側8門、砲手指揮)
 次席尉官1 (艦尾側8門、砲手指揮)
 掌砲員24 (砲手、舷側砲担当)
 船匠1 (排水ポンプの駆動、破損船体の修理)
 船匠助手2 (排水ポンプの駆動、破損船体の修理)
・ブーム
 三席士官1 (甲板、戦闘指揮)
 水兵8 (三席士官付、甲板戦闘員)
・コックピット
 船医1 (負傷者の救護)
 船医助手1 (船医付、負傷者の救護)
・フォアトップ
 水兵5 (敵艦の観測、狙撃)
・メイントップ
 士官候補生1 (帆上、戦闘指揮)
 水兵5 (敵艦の観測、狙撃)
・ミズントップ
 水兵3 (敵艦の観測、狙撃)
その他
 提督1 (艦隊指揮官)
 陸戦隊70 (陸軍兵士、白兵戦や上陸戦闘)
 従卒6 (少年兵、砲弾運搬や伝令)


サンタ・カタリナ・ド・モンテシナイ号
ポルトガル艦隊の旗艦で1515年に進水。
Dcim1997/DSC_6378. Dcim1998/DSC_6411. Dcim1998/DSC_6466. Dcim1999/DSC_6489. Dcim1999/DSC_6509.

ルネサンス号

東京ディズニーシーにある模造船。
Dcim3664/DSC_3847. Dcim3658/DSC_5343. Dcim3664/DSC_3884. Dcim3658/DSC_5411. Dcim3659/DSC_5477. Dcim3665/DSC_3924. Dcim3660/DSC_5613. Dcim3665/DSC_3959.



船の歴史
帆船の歴史
海の歴史
古代の帆船
大航海時代
大航海時代の船
カラック
マゼランとビクトリア号
帆船時代の艦載兵器
帆船の種類
戦列艦
ガレオン船




戻る TOPに戻る

新規作成日:2007年7月21日/最終更新日:2015年2月3日