歩行者の安全を確保しよう

配達の迅速さとノルマを優先し、交通安全など眼中にない運送会社がある。
はたまた、建築工事では関係車輌が我が物顔で道路を占拠する。
こんなことが許されるものだろうか。
事故が起きたら「二度とこのようなことがないように」と頭を下げる。
それで犠牲者が帰ってくるのだろうか。
あたかもそのような事故が起きるなど予想だにしなかった口ぶりだが・・・。
「首を絞めただけで死ぬとは思わなかった」「胸を刺したが死ぬとは思わなかった」なんて弁解が通用するわけもなく、あらかじめ予見しなければならない範疇だ。

都市部の道路は一般に駐車禁止だ。
が、杓子定規にすれば仕事は出来ない。
が、とめ方には気配りが必要だ。
すぐにどければ問題ないわけではなく、僅かな時間でも事故の危険は潜在する。
「ホンの少しの間」と言うのは、身勝手な主張だろう。人間誰しも「ホンの少しの間」なら息を止めていられる。が、車が止まっている「ホンの少しの間」鼻を塞いでいたら、窒息死してしまうだろう。

路側帯というものがある。
ここは歩行者が安全に歩くためのものだ。
が、車を止めるときに、道路の端に止めたほうが真ん中が広く開き、あたかも通行の邪魔にならない。
が、邪魔にならないのは、車の通行に対してで、路側帯を歩く歩行者には障害物以外の何者でもない。
そして歩行者は、路側帯を歩けなければ、車道にはみ出して歩くことになる。
このとき、車にぶつけられたらどうするのか。
もし、身内がこういった事故で命を失ったときに「俺もしょっちゅう止めるし、死んでも仕方ないよねぇ」と笑えるのか。
とんでもないだろう。「この車がなければ」とすべての遺族は思うだろう。
路側帯は75cm以上開けておく義務がある。
「こんなにあけたら車の邪魔だろう」と思うなら、もともとその道路に止めること自体が邪魔なのだ。
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Dcim2106/DSC_3253. Dcim2206/DSC_9701. Dcim2256/DSC_3493. Dcim2257/DSC_3507.

横断歩道も歩行者が安全に歩くためのものだ。
が、この上に平気で車を止める輩がいる。

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交差点内は駐停車禁止だ。
ましてや、車を止めて荷物の積み下ろしなどもってのほかだ。

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交差点直前に止めてしまえば、信号が見えない。
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日本は車は左側通行だ。
右側駐車とは何を考えているのだろうか。
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駐車スペースを外して止めるのはなぜか
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パーキングエリアの枠内ならば、パーキングメーター料金不払いでもいいの??
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こんな狭い路地内の駐車 (@.@)
しかもここはかなりな斜面で、車が転げ落ちてゆく場合も・・・
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消火栓の表示、消防水利の標識は、業者の駐車場の意味??か
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バスは公共交通機関である。
バス停は、利用者が安全に乗り降りするためのものだ。
タクシーが客待ちをするスペースではない。
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中には、車道に止めると邪魔だとして、歩道の上に止めるものがいる。
歩道は、歩行者の歩くところだ。
一部の例外を除き、自転車をも通行は禁止されている。
にもかかわらず、車が駐車されるということは、どういうことだろうか。
しかも、歩道上に駐車するということは、歩道上を走行したということである。
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工事等で道路を占有する場合、警察署への届出が必要である。
が、実際はかなりいい加減な要素も多い。
本来、工事に必要な車輌というのは、クレーン車、ショベルカー、高所作業車、など、直接作業に従事する必要があるものであり、ミキサー、ダンプ、などは付随的なものである。
しかし、届けに際しては「工事用車輌」であって、その車種や用途など、細かい明示まではなく、また、工事の工程までは警察署でいちいち掌握も出来ないから、ある意味眼クラ判であり、本来は信頼関係にもとづくものである。
が、悪質な業者は、待機車輌や、人員、資材の運搬車輌の駐車スペースをもついでに確保する。
資材や人員輸送に関するものは、運搬が終われば駐車場に入れるべきものだ。
更には、届けの範囲を超えて道路を占有し、或いは別日程や他の届けを流用すらする。
中には、パイロンを立てて「工事中」の表示をすれば済むと誤解する。
当然のことながら、発覚すれば取締りの対象だ。
正規の工事であれば、届出に従い、車輌とパイロン等を配置し、警備を約2名おいて通行の安全を確保する。
警備員も人間だからトイレにも行くが、このとき一名減って安全が確保できるかどうかもポイントだ。
優良業者はこの場合を考慮して一名増員しているが、予算の都合もありなかなか難しい。が、現場監督が一時の間代行するなどは可能なはずだ。
予算をケチる業者では、駐車場代もケチるから、いい加減な行為が蔓延する。
また、昼休みなど、作業員が食事に行く時、警備員も一緒にいなくなることがあるが、占有が解除されなければ、申請に違反する。
警備員は、工事による安全確保全般であるから、工事が止まっても、道路の占有状態が解除されなければ、警備体制が維持されている必要がある。
一緒に昼休みにするなら、一旦道路の占有を解除する必要があり、工程の都合でそれが出来なければ、警備員が常駐していなければならない。
道路を占有し工事を行う業者においては、元受下請け現場作業員に至るまで、本来の安全確保の意味を再認識し、手前勝手な運用をしないように留意すべきである。
ましてや、工事箇所ではないところを駐車場代わりに使わせているとすれば、所轄警察署の怠慢というほかは無い。
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電気、ガス、水道などの公共事業では、突発的な保守業務も発生する。
ここで、ホントニ緊急なものに対しては、赤色灯を装備した車輌が「緊急車」として出動する。
災害の危険を伴う場合など、緊急を要すれば、当然のことだ。
が、中には誤解する向きが多い。
「すぐに処理しないとお客さんが困っている」のは理解するが、それをして「緊急」といい始めたら、およそ全ての仕事は緊急だろう。
少々の停電や、漏水程度では、緊急の要件は満たさない。
公共の利益として最優先が必要なものと、手際よく処理して託すものとは自ずとレベルが異なるだろう。
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現金輸送車などは、その運搬物品を狙われる可能性から、高度なセキュリティが求められる。
遠方の駐車場において、その間徒歩で移動すれば、狙われる可能性があることは否定できない。
しかし、そのためなら、どこにおいても許されるのだろうか。
交差点、横断歩道、バス停、その他駐停車禁止を無視しての行為は断じて許されるものではない。
極端な言い方をすれば、襲われたとして、たかが一金融機関の持ち物であり、その程度で倒産することもなければ保険で解決することも多いだろう。
対して、事故で失われた命はあがないようがない。
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清泉飲料の自動販売機への作業に至っては、一件30分程度かかるであろう。
「荷物の積み下ろしのための5分以内の停車」には程遠い。
ましてや、積み下ろしだけではなく、自動販売機へのセッティングや、お金の回収などは、積み下ろしではない「長時間の作業」である。
路上駐車はもってのほかで、駐車場を確保すべきだろう。
一部誤解して居る向きがあって、他に運転できるものが居ればいいという事ではない。 すぐに動かせば済むのではなく、止めてはいけないのだ。
指摘されれば動かすという発想は、横領や窃盗が、見つかれば返しておしまいと言っているのと同じだ。
また、中には、同乗者は免許は持っているのだが、(臨時雇いの身元不明のいかがわしいバイトには現金等を持ち逃げされると危険として)車のキーを預けてもらえず、動かせないというから笑う。
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清掃車なども、公共事業の性格から、運行に若干の緩和措置がある。
しかし、だからといって、右側通行だ、右側駐車だなどをしてよいというものではない。
公共事業としての看板は、すなわち、市民の模範たるべきである。
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その観点からは、パトカーなどの警察車両も同様で、事件等の緊急時を除けば、一般車両と何ら変わりのない法令順守が求められる。
そもそもは、模範たるべきで、いい加減なモラルの見本になっては始まらない。
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参考
駐車スペースを活用しよう
駐車券がわりの道路使用許可書
おまわりさんのための道路使用許可書条件違反の見破り方講座



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新規作成日:2006年1月28日/最終更新日:2006年6月18日