洋上補給
洋上補給
艦船に対する燃料、物資の洋上での積み渡しを言う。
古くは、湾内の沖合いで補給船と被補給船が接舷の上、積み渡しをした。
近代では、航行中に行うことにより、移動を中断することなく補給を行うこととしている。
給油の場合、縦曳き給油、横曳き給油、がある。
縦曳き給油は、給油艦が受給艦を曳航しつつ補給する方式で、操艦も簡単で安全度が高いが、速力が低く抑えられてしまう。
横縦曳き給油は、給油艦と受給艦が並航しつつ行う方法で、今日では一般的である。
ある程度の速力を維持したまま行えるほか、両舷で行えるため、効率がよい。
ただ、併走する場合、接触の危険も伴い、操艦には高度の技量が要求される。
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縦曳き給油
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横曳き給油
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補給艦と受給艦の間隔(横曳き給油)
航空母艦級 約50-60m
巡洋艦級 約30-50m
駆逐艦級 約25-35m
給油管の接続例
小デリック方式
補給艦と受給艦の間に給油管が渡される。
給油が完了すると、揚収索(リターンワイヤー)を巻き取り、給油管を引き上げる。
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クレーン方式
補給艦と受給艦の間に給油管が渡される。
給油が完了すると、揚収索(リターンワイヤー)を巻き取り、給油管を引き上げる。
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大デリック方式
補給艦と受給艦の間は、約40-50m
補給艦と受給艦の間に給油管が渡される。
給油が完了すると、デリックを引揚げ、給油管を引き上げる。
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近接方式
補給側が正規の装備を持っていない場合などに用いられる。
補給艦と受給艦の間は、約20-40m
補給艦と受給艦の間には索が渡され、これに給油管がぶら下がって渡される。
給油が完了すると、揚収索(リターンワイヤー)を巻き取り、給油管を引き上げる。
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ジャックステイ方式
補給艦と受給艦が共に大型間の場合に用いられる。
補給艦と受給艦の間は、約60m
補給艦と受給艦の間にはジャックステイが渡され、これに給油管がぶら下がって渡される。
給油が完了すると、揚収索(リターンワイヤー)を巻き取り、給油管を引き上げる。
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スパンワイヤー方式
補給艦と受給艦の間は、約40-50m
補給艦と受給艦の間には導索(スパンワイヤー)が渡され、これに給油管がぶら下がって渡される。
給油が完了すると、揚収索(リターンワイヤー)を巻き取り、給油管を引き上げる。
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物資移送
物資の移送には、横曳き給油と同様の体制でのハイラインが一般的である。
このほか、ヘリコプターを利用する、ヴァートレップがある。
洋上移送の例(ハイライン方式)
補給艦より受給艦に、トラベリングサーフが渡され、キングポストのスライディングパッドアイに接続される。
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受給艦
ハイラインポスト
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ハイラインポスト(USN)
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給油口
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給油口(USN)
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補給艦
補給艦の艦内は、一般の貨物船とは異なり、物資の積載のみならず、洋上補給における積み出しが容易な構造となっている。
そのため、貨物船に比べて、艦内容積の割には、積載量は控えめとなる。
AOE ときわ型艦内配置
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給油ポスト (AOE 59 Hwacheon)
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給油ポスト (A11 ENDEAVOUR)
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給油ポスト (A20 MOAWIN)
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補給ポスト (AOE 59 Hwacheon)
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参考
⇒ ハイライン
⇒ 洋上補給
⇒ 流体力学
⇒ 船の動き方
新規作成日:2005年9月5日/最終更新日:2006年12月28日