凌波性

海上、特に沿岸から離れると、大きなうねりを伴う。
穏やかであれば影響がなくとも、波が大きくなると、船舶は大きな影響を受ける。
横揺れに対しては、各種横揺れ防止装置によってある程度の対策が可能だが、前後方向については、船体の大きさと長さに応じて必然的に揺れの度合いが左右される。
すなわち、波長よりも長い船体なら波きりによって揺れが少ないが、短い船体は波に載せられてしまう。


以下に、2006.10.6 舞鶴沖 波3m の状態を例に見てみよう
尚、波3m の状態は、US1 飛行艇の、海上離発着の設計限界であるから、US1 飛行艇は、かなりの荒天性能を有するともいえるが、逆に、映像の時点では、波3m を遥かに超えているとも考えられる。


ブルワーク
構造上船首の高さが不十分な場合、甲板を波が洗いやすいが、ブルワークを取り付けると、船首の高さが確保され、甲板を波が洗いにくくなる。
Pict_0537. Pict_0544.

ナックルライン
左が通常の船首形状で、フレア形状によって、打ち上げられる波は横に逃げるものの、甲板の高さまで上がるため、横風によって甲板を波が洗うことがある。 右は、ナックルラインによって、甲板よりも低い位置で波を打ち返すために、少々の横風では甲板を波が洗うことが無くなる。
Pict_0537. Pict_0538.

波切板
左が通常の船首形状で、フレア形状によって、打ち上げられる波は横に逃げるものの、甲板の高さまで上がるため、横風によって甲板を波が洗うことがある。 右は、波切板によって、波を打ち返すために、少々の横風では甲板を波が洗うことが無くなる。
Pict_0537. Pict_1438. Dcim4755/DSC_4645.

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新規作成日:2006年10月11日/最終更新日:2009年4月27日