催眠状態についての部屋
──催眠状態で起ること
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催眠状態では、何でもおこるといいましたが、ここで、催眠現象といわれているものをまとめておきます。ここでの分類紹介は、催眠現象として知られている基本的な現象です。「自然な自分」は催眠状態の中で、この基本的な現象を使って、自分の伝えたい何かを表現します。
また、催眠状態の中でこそ「自然な自分」がより自由に活動するできるし、その活動の中でそういう現象がおきるといってもいいかと思います。
■催眠現象の分類と内容 ************************************
●幻覚(幻聴・幻視)
- ・・・あるはずの無い物が見えたり聞こえたり、その感触があったりする。
●感覚のマヒ、または増進
- ・・・ある物だけ見えない、視力が落ちる、視野が狭くなる、暗く見える、皮膚感覚がない、痛みや熱を感じない、聞こえない聞こえにくい、ある音や言葉・声だけ聞こえないなど、またこの反対で、よく見える、ある物だけ見える、視野が明るい、ある音や言葉が頭に飛び込んでくる、吹き出物ができたり、ある感覚に敏感になったり反応したりする。
●筋肉の反射などの反応の変化
- ・・・筋肉の反射(反応)が鈍くなったり、ワンテンポ遅れたり、反応しなくなったりします。
●筋肉の硬直(カタレプシー)
- ・・・腕、足、首、肩など、および全身の硬直。硬直とともに、震えを伴うこともある。
●自律神経の反応が変化する
- ・・・血液の流れや、血圧、体温、発汗などが変化します。
●リラックス
- ・・・ゆったりと穏やかな気分になる。体の各部または全身の脱力。
●イメージ力の増進
- ・・・イメージが浮かびやすくなり、その内容も豊かな自由なものになる。感覚の増進と合わせて、バーチャルリアリティーの世界になる。
注)ここでいうイメージとは、視覚的な映像のようなものだけのことではありません。言葉や感覚的なものもイメージです。考えというのも言語的なイメージだし、〜のように感じるというのも実際というより感触のイメージです。
なお、「自然な自分」は現実とイメージの区別をしません。「自然な自分」にとって、対象がイメージであろうが現実であろうが、ある刺激を伝えてくるものはすべて現実です。
たとえば、夢は現実でなくイメージですが、夢の中で階段を踏みはずすと体は反応して、すくんだり倒れると感じたり(現実のこととして反応)することがあります。「社会的な自分」がいないところでは、「自然な自分」にとってイメージであるとか、現実であるとかは無意味なのです。
●自己の拡大(開放感)
- ・・・既成観念やとらわれ、義務感、倫理観といったものから開放される。(なくなるわけではなく、一時的にわきに置いておかれる感じになる。)そのためより多くのものを受け入れたり、自由でこだわりのない気分になれる。自分が広がる感覚や、浮き上がり上昇する感覚などが感じられたりする。
●健忘・記憶喪失
- ・・・自分の名前や数字、年齢、親しい人の名前など通常忘れるはずのないものを忘れてしまったようで、思い出すことができない。
●記憶(経験)の創造
- ・・・本当はなかったはずの経験を、現実にあったかのように記憶する。
●時間の歪曲
- ・・・時間が非常に速く進むように感じられたり、逆になかなか時間が進まないように感じたりする。また、イメージの中で、時空間を飛び越えること(別な場所に居ると感じたり、過去にいると感じたり未来にいると感じたりといったこと)も可能です。
●退行
- ・・・自分が若くなったり、子どもになったりしたと感じる。そのために、子供っぽく甘えた、依存的な感じになったりする。ある意味では、子どもの時の「自然な自分」だけのような状態に帰ったような感じになる。
●被暗示性の昂進
- ・・・他人の指示や誘いに従いやすくなる。また、ある言葉・イメージ(後催眠暗示)に、別の場所や別の時間に反応して行動したりすることもある。
●親密感(ラポール)
- ・・・催眠状態の時にコミュニケーションを取る相手、とくにその状態にいれた相手(誘導者)に対しては、無意識のうちに好感や親密感、尊敬などの感情を感じやすくなる。
●統合
- ・・・いろいろな思いや考え、心身の諸機能、イメージ等がその違いを無視して統合されていく。催眠状態の中では、意味や分野の違いを飛び越えて、すべてを同じ物だととらえて一つにまとめようとする傾向がある。「社会的な自分」は、分析し小さな違いでも大きく意味付けをするが、「自然な自分」は違いよりも全部を同じと見て、自分の中に取り込もうとする所がある。
たとえば、子どもは人種や育ちを無視して友達になることができるし、草木や動物、昆虫や時には無生物にさえ話しかけたりする。このように、何かを分けるより一つに統合しようとする力が、催眠状態(「自然な自分」の活発な状態)で働く。この力が、バランスの崩れた心身の健康を取り戻したり、発明発見や新発想の源になる。
以上が、催眠現象として知られているものです。分け方によっては、他にもあるでしょうが、あまりそっちに力を注ぐのは「社会的な自分」の悪い癖です。
これらの現象を追体験(かつてそうだった時を思い出すこと)によって、催眠状態に入ることもできます。これは、「浮くということ」で書いた、浮いてるときのことを思い出すことによって、入ることができるというのと同じです。
催眠状態・誘導・浮くこと・催眠現象・覚醒状態・睡眠状態は、それぞれがリンクしていて、どこから入っても全てにつながっているといえます。
まあ、あまり難しく考えないで、寝ている時・起きている時・あとよく分からないけどその二つとは違う、意識ではとらえにくい状態があるんだな・・・というくらいの理解をしてください。
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