船舶消火
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船舶火災が発生すると、消防船艇が駆けつけ、消火に当たる。
燃え盛る船舶に、消防船艇から放水され、鎮火に向かう。
が、実は、これでは火は収まらない。
建物が燃えて、これに消防隊が放水して消えるのは、既にかなりの部分に延焼し、外壁が落ちて、中に直接水もかかり、という状況である。
船舶消火は、中から消さなければ、消えない。
船舶火災時には、まずは乗員が消火に当たる。
消火を専門の任務としている乗員はほとんど居ないため、一般で言う消防団のように、通常は他の職務についている者である。
ここでの作業は、一般の消防隊員と変わらない。
設備が整っていれば、防火服に身を包み、船内に設置されている消火栓からホースを延ばし、火元に向かう。
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他船から、応援が来る場合、一般に「派遣消火隊」というらしい。
船を接舷し、或いは搭載艇を使って、火災船舶に乗り移る。
こののちは、本船乗員と協力し、消火に当たる。
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消防船艇が、船体に対して放水する姿は、一般に、船体冷却のためである。
もちろん、タンクそのものから大きな炎が上がっている場合などは、直接、消火放水となるが、完全に消し止めるのは、船上の消火隊の任務である。
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大型船舶が、接近して放水するのは、危険でもあるため、「派遣消火隊」として搭載艇からこれを行う。
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尚、船舶火災が発生する局面では、乗員乗客の退避や、行方不明者の捜索救助、負傷者の救護、などを伴うことが多い。
参考
⇒ 海難
⇒ 海難救助
⇒ 船舶消火
⇒ 救難設備
⇒ 救命艇/救命筏
⇒ 遭難信号
⇒ ライフジャケット 救命胴衣
⇒ 油防除
新規作成日:2007年1月10日/最終更新日:2007年1月10日