美術鑑賞

最近見た美術展などの印象や感想です。東京は世界各地の博物館や美術館の展覧会が一年中開催されており、
大変恵まれています。
  

New アクセサリー美術館2025.3.25()
2010年に開館した近代ファッションとコスチュームジュエリーに特化した美術館。展示スペースは時代別に区分され、ヴィクトリア時代か代までのコスチューム・ジュエリーを展示。個人宅を改装して館内は落ち着いた雰囲気で静かに鑑賞できる。ミッシャやルネ・ラリックの作品もあり、国内最大級の展示内容も充実している。
帰りに中目黒の郷さくら美術館に立ち寄る。
    
 目黒区立美術館
中世の華黄金テンペラ展(2025.3.19)
ぐるっとパスを使い目黒の松岡美術館、東京都庭園美術館を巡り、目黒区立美術館に行く。石原靖夫によるテンペラ復元模写を展示。石原は1970年にイタリアに渡り、黄金テンペラの技法を学び、イタリアゴシック期の受胎告知の復元模写を完成させた。今回は、技法に関する古典の翻訳や制作工程とその手順を収録した動画も展示。日本の美術館では展示されることが少ないテンペラ画の技法と表現の魅力に迫っている。
 
 板橋区立美術館
エド・イン・ブラック(2025.3.12)
黒からみる江戸絵画と題して、黒に焦点を当て黒の表現と文化と価値観を紹介している。見どころは夜は黒なのか、黒が演出する神秘的な美しさ、黒が象徴することにテーマを分けて作品を紹介。各地の美術館や個人蔵から集められた伊藤若冲、鈴木其一、酒井抱一、喜多川歌麿などの作品は見ごたえがある。また、ろうそくの光を再現した暗闇の中でわずかな灯りともに金屏風を鑑賞する珍しい体験ができる。この美術館の企画展は、特異性がありなかなか良い。今後も注目していきたい。
 
 泉屋博古館東京
花器のある風景(2025.2.26)
住友コレクションから花器と花器が描かれた絵画を特集。絵画に描かれた江戸時代の花の華やかさには驚く。同時開催として華道家・大郷理明コレクションかを展示。
 
 パナソニック美術館
ル・コルビュジェ(2025.3.2)
諸芸術の綜合1930-1965と題して、ル・コルビュジェの円熟期の芸術観を紹介している。近代建築の巨匠として世界的に知られているが、視覚芸術の他分野においても革新をもたらした。1930年以降に手がけた絵画、彫刻、素描、タペストリー、後期の建築作品も併せて展示されている。
 
 大倉集古館
武士の姿・武士の魂(2025.2.26)
絵画に描かれた武士の姿、戦の様子を描いた合戦図、武士の棟梁を姿を描く武人肖像図などを展示。武士の姿を描いた作品とともに武士の魂とされた刀剣はーには圧倒される。甲冑が精緻に表現された前田青邨の洞窟の頼朝や安田泰彦の新古典主義の到達点といわれる黄瀬川陣は圧巻。
 
 三の丸尚蔵館
瑞祥のかたち(2025.1.16)
新しい年の到来を喜び、人生の節目に幸福を願う瑞祥のかたちの名品を展示。伊藤若冲の旭日鳳凰図、横山大観の富士を描いた日出処日本、鳳凰図、双鶴置物、麒麟置物なのどめでたい造形美は見事。後期に展示される国宝の若冲の動植採絵の中の老松白鳳図も楽しみだ。
 
 渋谷ヒカリエホール
永遠のミッシャ展(2025.1.5)
世界中のアートファンから注目を集めるグラン・パレ・イマ―シブとミッシャ財団が、パリで2023年に開催したイマ―シブ展覧会を日本向けにアレンジした。展覧会の目玉となる映像と音楽を中心に、ミッシャの人生、画業、後世への影響などを、多彩な演出で紹介する新感覚の没入型展覧会。高さ6メートルのプロジェクションで細部まで堪能でき、ミッシャの新たな魅力を作り出している。
 
 静嘉堂文庫美術館
平安の文字、いとおかし(2025.1.2)
国宝の俵屋宗達作源氏物語関屋澪標図屏風と和漢朗詠抄太田切をはじめ国宝3件と重要文化財5件を含む平安文学を題材とした絵画や書の名品など平安文化の世界を紹介している。土佐光起の紫式部図は今回初公開。併せて現代のガラス作家山本茜の源氏物語シリーズも展示。
 
 そごう美術館
ミッシャ展(2024.11.23)
マルチ・アーティストの先駆者ミッシャの展覧会。アールヌーボーを代表するチェコの国民的芸術家の多彩な芸術活動にスポットを当てた展覧会。貴重な直筆の作品約60点をはじめ、お菓子や香水のパッケージ、宝飾品など代表的なポスターにとどまらない魅力を紹介している。チェコ在住の個人コレクターのコレクションから初来日の作品約90点を含む約170点を展示。
 
 朝倉彫塑館(2024.11.17)
彫刻家朝倉文夫のアトリエと住居を利用した美術館。朝倉文夫は1948年に彫刻家として初めて文化勲章を受賞し、1964年に81歳で没した。代表作は墓守や大隈重信像、小村寿太郎像。また、猫や犬の作品も多く制作しており、今回はこれらにスポットを当てた企画展示。
 
 ロベール・ドアノ―写真展(2024.11.10)
フジフィルムスクエア写真歴史博物館で開かれた企画写真展。フランスの写真家ドアノ―の永遠の三秒の原点に焦点をあてた38点を展示。産業カメラマンとした活躍し、ライフなどの雑誌に掲載された作品や広告のために撮影された作品を展示。以前、渋谷のBunkamuraで開催された写真展以来のドアノ―の展示。彼の作品には物語がある。
 
 会津八一記念博物館(2024.11.4)
早稲田大学内にある美術史家、歌人、書家、大学教授など多彩な会津八一の博物館。会津八一は私財を投じて中国の名器、鏡、瓦など4000点を集め、学生の教育、研究の資料とした。残念ながら2階が改装中で観覧出来ませんでした。
 
 永青文庫
信長の手紙展(2024.11.3)
細川家が蒐集した新発見の織田信長自筆の手紙など信長関係の手紙60点を一挙展示。信長の豪快な筆致、明智光秀や石田三成の繊細な筆致を比較でき、とても興味深かった。信長の手紙の多くは祐筆が書いたものだが、50点が重要文化財に指定されている。明智光秀から細川藤孝宛の手紙には本能寺で信長を討った理由が書かれているのは初めて知った。
 
 東京都美術館
田中一村展2024.10.27)
奄美の光、魂の絵画といわれる田中一村の大回顧展。幼少時の作品から最晩年の作品まで全貌が明らかに。特に今回は、最近発見された若い時期の作品が目を見張る。これまでは奄美時代の作品の印象が強いが、若いころの日本画が再認識されている。屏風、衝立や襖絵などこれまで観たことのない作品には圧倒される。一生で800点以上描いたうちの奄美や千葉から200点以上が今回展示されている。
 
 山種美術館
福田平八郎×琳派(2024.10.20)
斬新な色と形を追求した日本画家福田平八郎の没後50年を記念した特別展。初期から晩年の優れた作品が集結。造形の特徴を見事にとらえた筍とデザイン的な竹の葉が融合した作品には圧倒される。また写実を基本にした装飾画と語った平八郎に影響を与えた琳派の槙楓図や四季花鳥図なども併せて展示されている。
 
 東京都庭園美術館
あかり、ともるとき展(2024.10.13)
今回は旧朝香宮邸のあかりに焦点をあてている。アールデコの様式の照明器具は、この邸宅のために製作されたもので、印象的の要素となっている。天井や壁面の照明のほか、同時代のテーブルランプやフロアランプなどが展示されている。秋の季節柔らかなひかりを放つ灯りは、心に染みわたる。
 
 ポーラ美術館アネックス
マティス展(2024.10.6)
箱根のポーラ美術館からマチスの傑作絵画5点と切り絵ジャズ全20点を展示。その独自の色彩から色彩の魔術師といわれ、感情を直接表現する製作スタイルはダイナミック感があり、音楽のような視覚的リズムを感じさせる。 
 
 パナソニック美術館
ベル・エポック展(2024.10.6)
本邦初公開のワイズマン&マイケルコレクションを中心に1930年代にパリに集った芸術家たちの作品が一堂に会する展覧会。ロートレック、シュレなどのポスター、エミール・ガレやルネ・ラリックの工芸品、装身具に加え、芸術家同士の書簡や挿絵など当時のパリの?栄や活気を鮮明に伝える作品。モンマルトルの世相を色濃く反映した珠玉の作品群。
 
泉屋博古館東京
 板谷梅樹の世界(2024.9.29)
板谷梅樹は陶芸家の板谷波山の息子で昭和モダンのアートシーンを飾ったモザイク作家。彼の作品を一堂に集めた初の展覧会。日劇のモザイク壁画、飾り箱、飾り皿、帯どめ、ペンダントなど、独自のエキゾチックなモザイク作品は清新な色彩と可憐な意匠にあふれている。日劇のモザイク壁画は、日劇が建て替えられた後もしばらく保管されていたが、惜しくも廃棄されたのは残念な限り。
 
 松岡美術館
レガシー展(2024.9.29)
美を受け継ぐレガシーとして所蔵の絵画コレクションより19世紀末から20世紀にかけての多彩な表現を紹介。世界各地からパリに集った芸術家20名の作品を厳選。モジリア―ニ、キスリング、ユトリロ、ピカソ、シャガール、ローランサン、藤田嗣治など錚々たる画家の作品。で同時開催の唐三彩の馬のコレクションは圧巻。
 
 SOMPO美術館
ロートレック展
(2024.9.15)
ロートレックの紙コレクションとしては世界最大級のフィロス・コレクションから、約240点を展示。日本初上陸。コレクションの最大の特徴の素描作品からポスターを中心とした版画作品、雑誌などの挿絵、家族にあてた手紙、私的な作品などで構成されている。
 
 国立新美術館
読売書法会展(2024.8.31)
日本最大級の書道公募展。今回40回を迎えた書法会に知人が選ばれて展示されているので、六本木の国立新美術館で鑑賞した。会場には多くの書道ファンが訪れていた。全国で1122人しかいない秀逸に選ばれただけあって、のびやかでたよやか筆さばきで北宋の詩人魏野の五言絶句 書逸人愈太中屋壁を見事に表現している。今回は特別展として名品でたどる文字文化、書の歴史として王羲之、紀貫之、藤原公任、西行、良寛、本阿弥光悦などの作品も展示されている。
 
 板橋区立美術館
洋風画という風(2024.6.16)
日本画において西洋風の陰影法や遠近法を用いた洋風画の帰空庵コレクション。江戸時代に描かれた秋田蘭画や司馬江漢などのエキゾチックな西洋絵画風の展覧会。これだけの作品が一堂に展示されることはめったにない。この美術館の企画展は専門性が高い作品が多く、以前から注目している。板橋宿があった地域性からか、豊かな商家が集めた貴重な作品が残されている。
 
  東京都庭園美術館
YUMEJI展(2024.6.5)
竹久夢二生誕140年を記念し、東京で初出品の幻の油彩画アマリリスを展示。このほか貴重な油彩画や初公開のスケッチブックなど約180点を邸宅空間で夢二の作品を味わうことができる。特にアマリリスは長らく所在不明で、近年の調査で発見されたもの。夢二のデザインは100年の経た現在でも魅力的だ。
 
 森?外記念館と古代オリエント博物館(2024.6.2)
文京区千駄木にある森?外旧居にある記念館。


池袋にある古代オリエント文明を紹介している博物館。
 
 横浜そごう美術館
天空の星空(2024.5.19)
星空写真家KAGUYAの代表的な写真作品、新作32点を含む約100点を、四季の星空、月のある空、オーロラ、天の川を追う星の旅、一瞬の宇宙そして天空を映すのカテゴリーに分けて一挙に展示。併せてKAGUYAが撮影した迫力ある新作映像を体験できるコーナーも新設され、美しい音楽とともに16mの大画面で投影され、臨場感ある星の世界を体験できる。
 
 五島美術館
近代の日本画展(2024.5.12)

館蔵の近代日本画コレクションから花鳥図を中心に、橋本雅邦、川端玉章、横山大観、川合玉堂、前田青邨、川端龍子など明治から昭和にかけて活躍した画家の作品約40点を展示している。また、大東急記念文庫特集として日本の古代から中世の歴史資料も同時公開。
 
 大倉集古館
浮世絵の別嬪さん展(2024.5..5)
美人画の肉筆画に焦点を当てた展覧会。浮世絵誕生前の岩佐又兵衛や初期風俗画から開祖の菱川師宣以降、江戸後期の喜多川歌麿や葛飾北斎らに至る歴代の浮世絵絵師までの作品を網羅している。また浮世を謳歌した江戸時代のおおらかさの事例として、艶やかで妖しい春画の名品も紹介している。
 
 東京オペラシティギャラリー
宇野亜喜良展(2024.5.5)
1960年代にイラスレーションという言葉を広めた日本を代表するイラストレータ、グラフィクデザイナーの展覧会。色ぽっくてかわいい作品、約900点が揃う。ポスターとか企業広告、4絵本、書籍の装丁、挿絵、アニメーション映画、絵画、舞台美術などで目にしたこともある人も多いだろう。
 
 
パナソニック美術館
テルマエ展(2024.5.4)
古代ローマ都市と公共浴場、くらし、娯楽、浴場、美術を紹介するとともに、江戸時代から近代以降の日本の入浴文化などを紹介している。大理石の作品やフレスコ画、青銅、陶器などの多彩な作品が展示。ナポリ国立考古学博物館や国内の博物館や美術館などから作品が出品されている。
 
 野球博物館(2024.5.4)
野球の歴史と名選手の使用した品々一堂に展示している野球の殿堂。最近のものでは2023年のWBC優勝トロフィーや大谷選手のユニフォームには多くの人が集まっていた。このほか2006年のWBC優勝トロフィーや王選手の756号ホームランボール、長嶋選手のユニフォームやグローブなどが貴重な品々が展示されている。
 
三の丸尚蔵館
皇室のみやび展(2024.5.4)
開館記念の第三期として近世の御所を飾った品々と題して国宝の、藤原定家の写本更級日記など京都御所に伝来した作品をはじめ、旧桂宮家伝来の伝狩野永徳の源氏物語図屏風や円山応挙、海北友松といった近世の御所や宮家を飾った書画や楽器などが展示されている。
 
 泉屋博古館東京
ライトアップ木島櫻谷(2024.4.28)
大正中期に住友家本邸を飾った木島櫻谷の四季連作屏風を全品を展示。冬の雪中梅図、春の柳桜図、夏の燕子花図、秋の菊花図と季節の花が生き生きと描かれている。これだけの作品を一堂に観れる機会はなかなかない。また動物画では動物が折節に見せる豊かな表情を見事に表現している。この他写生派といわれる円山応挙など先人絵師たちの作品も併せて展示。
 
 明治神宮ミュージアム
受け継がれし明治のドレス(2024.4.28)
昭憲皇大后110年祭を記念して7年間をかけて修復された大礼服などを展示。現在、昭憲皇大后の大礼服は3着しか現存していない貴重なドレス。二、三日前に天皇陛下や皇后もご覧になられた。当時の日本の最高の技術で作られたものが見事に再現されている。京都の大聖寺に下賜されたものを外国人を含む専門家グループが7年の歳月をかけて修復した。併せて修復に使用された技法と道具の展示されている。
 
 東京都美術館
印象派モネからアメリカへ(2024.3.17)
世界で初めてモネの睡蓮を購入したウスター美術館の印象派作品を展示。日本初公開を含む印象派コレクションからモネ、ルノワールからアメリカ印象派を一堂に。これまで日本では余り注目されていなかったアメリカ印象派の魅力を紹介している。特にハッサムの作品では花摘みと雨の日が印象に残った。まさに海を渡った印象派だ。
 
 山種美術館
日本画アワード2024(2024.3.3)
未来をになう日本画新世代と題して、優秀な日本画家の発掘と育成を目指す公募展。コロナ禍を挟み今回3回目の開催で、全153点の応募の中から入選作45点を展示。大賞は北川安希子の囁き-つなぎゆく命。新進気鋭の画家たちのエネルギーと魅力に溢れている。多彩な作品に日本画の可能性を感じさせる。会場では、画家による作品説明や質疑応答も行われ、作者の生の声が聞かれた。
 
 泉屋博古館
くらしのなかの漆芸美(2024..2.28)
アジアの人々が見出した漆。今回は膨大な住友コレクションから漆芸品の数々を、用いられたシーンごとにひもといている。今回は使う喜びもついても考慮されている。実際にハレの日に使われていた多くの漆椀の数には圧倒される。この他、近年寄贈された瀬川コレクションから染付大皿が公開されている。
 
 明治神宮ミュージアム
正倉院宝物を受け継ぐ展(2024.2.12)
明治天皇は奈良に行幸し正倉院宝物を展覧された際、破損の激しかった楽器類の修理を命じられました。本展では模造品を通じて、宝物を守り伝える大切さ、再現するための技術のや最新の研究結果を紹介している。今回は明治から令和までに模造された螺鈿紫檀五弦琵琶、紅牙撥瑠撥、金銀飾荘唐太刀、瑠璃魚形、螺鈿箱、酔胡王面などの工芸技法の粋をこらした宝物のレプリカが展示されていて圧倒された。
 
 静嘉堂文庫美術館
ハッピー龍イヤー(2024.1.2)
辰年の記念した龍の絵画・工芸品66点の展示。作品には龍は全部で約300匹いるらしい。想像上の龍は古代中国で誕生した。古来人々は龍にその霊力、吉祥を呼ぶ力に願いを混めました。龍は四神の中て東方を守る青龍となりました。鳳凰と組み合わせた龍鳳図は皇帝と皇后を象徴しています。龍の爪の5本は皇帝のみに許されたデザインです。青花黄釉雲龍盤は見事な色のコントラスはすばらしく、大好きな作品。
 
 SOMPO美術館
ゴッホと静物画展(2023.12.27)
生誕170年、SOMPO美術館で20年ぶりのゴッホ展。2020年に予定されていたものが、コロナ禍で延期となり3年の時を経て開催された。ゴッホのアイリスなど彼の作品が25点展示。ゴッホが先人たちからどのような影響を受けたかと探っている。ゴーギャン、セザンヌ、モネ、ブラマンクなど静物画なども合わせて展示されている。
 
 太田記念美術館
深掘り浮世絵の見方(2023.12.20)
原宿にある浮世絵専門美術館。東邦生命の創業者のコレクション。今回は浮世絵の鑑賞する際のポイントを彫師と摺師のテクニックなどをわかりやすく解説していてわかりやすかった。欧米人の観客が多いのには驚いた。摺りの早いものと遅いものが左右に展示され比較が良く理解出来き、今後浮世絵を鑑賞する時の参考になった。
 
 静嘉堂文庫美術館
二つの頂展(2023.12.17)
八千年の歴史を持つ中国陶器の二つの頂点といえる宋磁と清時代の官窯を作品を展示。国宝の窯変天目も素晴らしいが、今回は特に清代景徳鎮の作品が良かった。青花・五彩・粉彩・単色釉の優品がそろった。日本伝世の宋磁の名品に加え、新出の宋磁や清朝官窯の名品を蒐集した三菱財閥コレクションの逸品。
 
 五島美術館(2023.11.19)
古伊賀展
桃山時代から江戸時代にかけて三重県伊賀で焼かれた破格の焼き物。歪んだ形と碧緑色の釉薬で焼かれ焼き締められた独特な魅力ととなっている。土・炎・人-巧まずして生まれた造形。古伊賀を代表する花生・水指の名品から、出土資料から約90点を展示している。もちろん五島美術館所蔵の重要文化財の破衾も展示されている。
 
 五島美術館(2023.11.19)
白・黒・モノクローム展
五島美術館と東急記念文庫の収蔵品から白・黒・モノクロームをキーワードに水墨画や陶芸など様々な美意識を表現した作品約50点を展示。重要文化財の伊大納言絵巻や白釉黒花牡丹文梅瓶や黒織部沓形茶碗など名品が並び単色ながら迫力に圧倒される。
 
 
三井記念美術館(2023.11.8)
超絶技巧、未来へ展
明治工芸とそのDNA都題して、金属、木、陶磁、ガラスなど様々な素材を用いた超絶技巧の現代作家の作品を紹介。明治時代の超絶技巧のDNAを引き継ぐ現代の作家達の技巧には驚くばかり。金工、漆工、木彫、七宝、牙彫は、まさに本物を凌駕するリアルさ。超絶技巧シリーズの第三弾。

 
 海野雅也野外展(2023.10.28)
小野さんの友人である海野さんの屋外展示会に洗足池まで行ってきました。海野さんは透明絵具を使った作品を十数年前から描いているそうで、最近では風刺画風の作品も描いている。今回はモデルとなった洗足池湖畔にあるお宅の勧めで、作品の屋外展示をはじめてとのこと。太陽の光のもとでの作品は自然に溶け込ンでいるような感じを受けた。美術館の屋内の展示との一味違う色の鮮やかさを味わうことが出来た。
 
 世田谷美術館
シャガール展(2023.8.27)
詩情あふれる世界を幻想的で色彩豊かに描いた愛の画家マルク・シャガール。神奈川県立近代美術館の望月コレクションから版画作品。ダフニスとクロエやサーカスなど各年代と技法を代表する6つの版画集から選りすぐりの作品が約140点展示。華やかな独特の色彩が好き。
 
 渋谷ヒカリエホール
ソールライターの原点展(2023.730)
ニューヨークで活躍した写真家生誕100年を記念した回顧展。今回は未公開の白黒写真やカラースライド、プロジェクション、絵画など約400点を展示。また、写真が掲載された1950-60年代のファッション雑誌も展示されている。特に大規模プロジェクションで体感するソールライターの色彩の世界は一見の価値がある。同時開催の平間至展も音楽家の写真やタワーレコードのポスターなど興味深かった。
 
 東京都美術館
マティス展(2023.7.26)
日本での20年ぶりの回顧展で若き日の挑戦から晩年の大作まで芸術を辿る。世界最大規模のポンピドゥーセンターから展が出品されている。絵画に加え彫刻、ドローイング、切紙や絵晩年の最高傑作と言われるロザリオ礼拝堂を4K映像で再現。色彩が鮮やかな赤の大きな室内は特に印象的。私の好きな画家のひとりです。
 
泉屋博古館
 木島櫻谷展(2023.7.19)
近代の京都画壇を代表する日本画家で近年再評価が進んでいる。西洋画の空間感覚も取り入れた近代的で明澄な山水画を切り拓く。中華文人の理想世界を日本の風景に移し替えたような新感覚の山水表現は独特。屏風などの大作から日々を彩るさりげない掛物まで多彩な山水画が展示されている。
 
 横山大観記念館(2023.6.18)
大観最後の住居を記念館として公開されている。国指定の史跡と名勝に指定されている。作品、習作、スケッチやデザインした着物などが展示。現在、歌舞伎座の緞帳の製作過程が展示されている。建物は住宅兼画室の在り方や大観の独創性や芸術性が見られ、大観の思想や芸術性が感じられる。特に日本画は美術館ではなく、日本家屋のなかで見るのがあっている。また、建物の中から見る日本庭園も一見。
 
 国立西洋美術館
憧憬の地ブルターニュ展(2023.5.24)
モネ、ゴーギャン、黒田清輝が見たフランス北西部の異郷をテーマに国内外の作品約160点を展示。古代の巨石遺構や中近世のキリスト教モニュメント、ケルト系言語であるブルトン語などフランスの内なる異郷は、芸術家の注目を集め多くの画家が訪れ、多くの作品を残した。有名なモネやゴーギャンなどのほか明治、大正期の日本人、黒田清輝、藤田嗣治、岡鹿之助などもこの地を題材にした作品を描いている。。
 
 都内美術館巡り(2023.5.3
5月の連休にぐるっとパスを利用して大倉集古館、泉屋博古館、松岡美術館を巡ってきました。愛のヴィクトリアン・ジュエリー展、大阪市立陶芸美術館安宅コレクション展、美しい人びと松園からマリーローランサン展が開催されている。大倉安宅コレクション展には、国宝の油滴天目茶碗と飛青磁が展示されていて、多くの人とが訪れていました。松岡美術館は耐震工事で長い間休館していましたが、再開後初めての訪問となりました。大倉集古館では特別展としてヴィクトリア時代の豪華な宝石と衣裳が展示されています。
 
 パナソニック美術館
ジョルジョ・ルオー展(2023.4.23)
19世紀末から20世紀前半にフランスで活躍したルオーの本格的な回顧会。フランスや国内の美術館から代表作が集結。形、色、ハーモニーをキーワードに画家が影響を受けた同時代の芸術や社会にも触れながら、ルオーの装飾的な魅力に迫っている。独自な宗教的な主題のほか、晩年の輝くような色彩の作品は圧巻。今回はルオーの手紙や詩など日本初公開の作品を含む約70点を展示。
 
 五島美術館
中国の陶芸展(2023.3.12)
館蔵の漢時代から明・清時代までの中国陶芸コレクション約60点を展示。2000年にわたる中国のやきものは圧倒される。重要文化財の龍泉窯の青磁鳳凰耳瓶、景徳鎮窯の五彩透彫水注、磁州窯の白釉黒花牡丹文梅瓶など素晴らしいものばかり。特集展示として館蔵の日本刀剣コレクションも同時展示されている。
 
  Bunkamuraミュージアム
マリーローランサン展(2023.2.26)
1920年代画家として、女性として゜時代に煌めいた寵児にして先駆者マリーローランサン。彼女が描く社交界の女性像は独自な色彩と描写は、狂騒の時代のパリを表現している。同じ年に生まれたのシャネルとともに大戦後の自由な女性たちの代表。今回はオランジュリー美術館やマリーローランサン美術館など国内外の美術館から約90点を展示。
 
 東京ステーションギャラリー
佐伯祐三展
(2023.2.22)
描くことに命を捧げた伝説の洋画家の東京では18年ぶりとなる回顧展。30年という短い人生で独創的な作風を生み出した。会場前に20から30の人が並んでいるのには驚かされた。大阪、東京、パリで描かれた約100点が一堂に展示。今回は最近オープンした大阪中之島美術館からの作品が多いが、全国の美術館や個人蔵の作品も展示されている。代表作の郵便配達夫やパリの街を描いた作品は、観る人の心を揺さぶられる。
 
 山種美術館
日本の風景を描く(2023.2.15)
日本の四季折々の風景を江戸時代から現代までの作品を紹介。歌川広重の浮世絵や明治、大正、昭和の川合玉堂や横山大観から東山魁夷や田端俊夫まで日本の風景の魅力を堪能できる。また、37年ぶりに石田武の四季奥入瀬連作4点が同時に展示。
 
 
泉屋博古館東京
不変/普遍の造形(2023.2.12)
住友コレクションの代名詞ともいえる中国青銅器に松岡美術館と五島美術館の収蔵品を加え展示。これだけの作品が一堂に会することはなかなかない。神戸の白鶴美術館で見た以来。中国青銅器の種類、文様、金文、そして鑑賞の歴史までの解説がわかりやすい。鼎、尊、爵、壺、盤、鐘など3000年前の太古の奇想と超絶技巧には驚かされる。日本では縄文時代に中国ではこれほどの高度な文明があったこと改めて驚かされた。銅鐸の元になったと思われる鐘もあり、とても興味深かった。
 
 SOMPO美術館
おいしいボタ二カルアート展(2023.1.15)
英国キュー王立植物園の協力のもと、食用となる植物を描いた植物画の展覧会。野菜、果実のほかハーブやスパイスなどの身近なものや珍しいまで、いろいろな食用植物。会場には、ティーセットや食卓が再現されている。イギリスの食文化が楽しめる展示。こんな絵を食堂に飾りたい。
 
 五島美術館
茶道具取合せ展(2023.1.8)
展示室に古径楼、松寿庵、富士見亭の床の間原寸模型を再現し、館蔵の茶道具コレクション約70点を展示。懐石道具、炭道具のほか、小堀遠州や大名ゆかりの茶道具の取り合わせ。豊臣秀吉のお茶茶あて自筆の手紙は興味深い。重要文化財の茶碗や陶磁器も数多く展示されている。
 
 サントリー美術館
京都・智積院の名宝(2023.1.4)
智積院は京都東山にある真言宗智山派の総本山。その創建は紀伊の国根来寺山内で、後に徳川家の寄進を受け現在の地に移った。お寺にある長谷川等伯とその息子久蔵が描いた金箔障壁画は今日まで大切に保護されてきました。特に国宝の楓図や桜図はこれまで門外不出で、絢爛豪華な見事な作品はに圧倒される。
 
 丸紅ギャラリー
美しきシモネッタ(2022.12.21)
日本にある唯一のボッティチェリの作品。ボッティチェリはビーナスの誕生や春で知られている。丸紅ギャラリー開館記念第3回の展覧会でこの作品のみの展示。テンペラ画で1969年イギリスから輸入されました。来年シモネッタ生誕570周年を迎える。本展では、モデルのシモネッタについて詳しく紹介し、貴重な資料とともに絵の来歴を辿るなど、様々な角度から作品の魅力を紹介している。
 
 新潟会津八一記念館
仏像の美(2022.12.4)
仏像写真に新風を吹き込んだ写真家・小川晴賜と会津八一の出会いをテーマ。。会津八一は大正から昭和まで活躍した歌人、書家、美術史家。飛鳥園の仏像写真と八一の歌書作品を紹介。八一の監修した仏像写真は黒い背景によって仏像が浮かびあがせる試みと細部の撮影で、飛鳥園の代名詞の一つになっている。八一は早稲田大学の教授でもあり、早稲田大学にも記念博物館がある。
 
 静嘉堂文庫美術館
響きあう名宝(202211.30)
創設130年を迎える静嘉堂は、三菱の岩ア弥之輔、小彌太父子の美術品コレクション。
世田谷の岡本から丸の内の明治生命館に移転後、最初の展覧会。所蔵する7点の国宝や重要文化財など世界に三椀しかない国宝曜変天目は必見。茶道具、琳派作品、中国書画、陶磁器、刀剣など名宝が展示。明治安田生命館も重要文化財。
 
 中村屋サロン
鴨居玲展(2022.11.9)
1928年金沢生まれの画家、鴨居玲。宮本三郎に学んだあと、パリに渡り、ボリビア、ペルー、ローマ、スペインを放浪し、帰国後は教会、裸婦、自画像などをモチーフにしている。人間一人一人の内面にある孤独、不安、運命など影の世界と対峙し、自己の内面をカンヴァスに描く画家として人気を博す。ちょっとグロテスクな自画像が印象的。東京初出展17点も含み約40点を展示。人間とは何かを問い57歳でこの世を去った鴨居の芸術世界を辿る。
 
 東京ステーションギャラリー
鉄道と美術の150年展(2022.10.19)
鉄道開業150年を記念して鉄道と美術の150年間にわたる鉄道史や美術史を様々な視点から読み解き、両社の関係を明らかにする企画。全国40か所から鉄道美術の名作、話題作、問題作約150点が集結。長谷川利行の赤い汽かん車庫や横尾忠則の作品が印象的。そのほか鉄道開業時の錦絵や高橋由一、小林清、五姓田義松、木村荘八、松本竣介、香月康男などの作品も興味深い。
 
 泉屋博古館東京
古美術逍遥展(2022.10.15)
リニューアルオープン第三弾。東洋美術の名品を国宝・重要文化財を含め展示。今回は京都からのものも展示されている。明、清時代の中国絵画、書は佐竹本三十六歌仙絵切、石山切、日本絵画は雪舟の漁樵問答図や、伊藤若冲の海棠目白図や江戸時代の二条城行幸図屏風、陶芸は小井戸茶碗、仏像は鎌倉時代の木像毘沙門立像など貴重なの作品が並ぶ。国宝は平安時代の線刻仏諸尊鏡像と南宋時代の秋野牧牛図。
 
 そごう美術展
アールヌーボーからアールデコに咲いたデザイン展(2022.10.10)
オールドノリタケとは明治中期から第二次世界大戦期にかけてノリタケにより製作・販売・輸出された陶磁器。アールヌーボーの華麗な絵付けが施された作品やアールデコの可憐なモチーフの作品など欧米に学びながら独創性を開花させた作品を網羅した若林コレクションを展示。まさに欧米の模倣からはじまったものが、欧米人を魅了するまでの日本の技術の高さと繊細さには驚くばかり。
 
 大田区郷土博物館
大勾玉展(2022.10.5)
大田区の蓬莱山古墳が東京都史跡指定70周年を記念して全国各地から約1500点が大集結。これだけ大量の勾玉を一度に見られることは滅多にない。各時代を代表する著名な勾玉とともに研究史上、重要な勾玉や本邦初公開となる勾玉も展示されている。勾玉は縄文時代に登場し、弥生時代になると形が決まり、古墳時代に最盛期を迎え、奈良時代に衰退していきます。何の目的で作られたのか、何をモチーフにしているのか現在も謎に包まれていますが、現在でもその独自な形から現代でも人気があります。会場は平日にもかかわらず、学生など多くの人が訪れていました。
 
 パナソニック汐留美術館
キース・バン・ドンゲン展(2022.9.25)
ドンゲンはパリで活躍したオランダ人で色彩の魔術師と言われた。新印象派からフォーヴィズムそしてレザネフォルの時代への過程の作品67点を展示。特に女性を描いた体の優美さや官能的表現は魅力的。独自な華奢で細長な人物像のスタイルは、ロートレックに、独自な色彩はシャガールやデュフェを思い浮かべる。あまり知られていない画家ではあるが、今回作品を観て多分以前どこかの美術展でも観ている感じがした。まさにうつし世をしなやかに彩るパリの華。
 
 泉屋博古館
光陰礼讃展(2022.7.11)
住友洋画コレクションは明治時代に住友吉左エ門友純が欧米視察中に購入したモネの作品二点に始まる。19世紀のフランス絵画の印象派と古典派の作品がそろって収集されてる。光を求めた印象派と陰影表現を追求した古典派を光陰として捉えている。大作は少ないが、室内を飾る落ち着いた雰囲気の作品が集められている。また、藤島武二、浅井忠、岡田三郎助など近代日本洋画の数々を絵画史の流れに沿って紹介されている。麗子像の岸田劉生の作品の作品も多く収集されている。
 
 SOMPO美術館
シダネルとマルタン展(2022.6.5)
最後の印象派といわれる二大巨匠展。印象派を継承し、穏やかな神秘的な光の表現を展開した二人の足跡を、油彩を中心に約70点展示。19世紀から20世紀初頭に活躍した二人は、印象派を継承しつつ、新印象主義、象徴主義などの技法を吸収しながら新たな画風を確立した。シダネルは北フランスの霧のかかった柔らかな光を、マルタンは南フランスの眩しい光を描いたといわれている。近年フランスで再評価の機運が高まっている。
 
 東京都美術館
THE GREATS rスコットランド国立美術館展(2022.5.22)
世界で指折りの西洋絵画コレクションの殿堂。1859年の開館以来、購入や寄贈、寄託によりコレクションの拡充を続け、世界最高峰の美術館となった。ラファエロ、エル・グレコ、ベラスケス、レンブラント、モネ、ゴーガンなどルネッサンス期から19世紀後半までの西洋絵画史をむ飾る巨匠たちの作品を展示。さらにスコットランドやイングランド絵画の名品も多数展示されている。特に19世紀のグラントの夫人像やミレイの少女像などは魅力的だ。
 
 東京国立近代美術館
鏑木清方展(2022.4.27)
没後50年を記念した鏑木清方の展覧会。今回は三年前に再発見された代表三部作の築地明石町、新富町、浜町河岸など約110点を展示。最近、日本画の人気が出てきているようで、会場は大勢の人で賑わっていた。なんでもない一瞬をなによりも美しい。展示は生活をえがく、物語をえがく、小さくえがくの三章から構成されている。コロナ禍で単にそのものを描くのではなく、内面や情緒を表現する日本の美術が再評価されているのかもしれない。以前観た福富太郎コレクションで観た作品も展示されていた。今度は鎌倉の鏑木清方美術館も訪れてみたい。
 
 Bunkamuraミュージアム
ミロ展(2022.4.16)
ピカソやダリと並ぶスペインの現代画家ミロの作品約120点がスペイン、ニューヨーク、日本各地から集結。会場は閉幕前日ということもあり、入口から人が並んでいて、会場内も多くの観客で賑わっていた。ミロの作品には長い間日本を夢見ていたというように日本文化の影響がみられる。1966年には初めて日本を訪問している。今回はマドリードの傑作カタツムリ、女、花、星も56年ぶりに来日している。またミロ自身が愛した日本の民芸品も里帰り。
 
 アーティゾン美術館
はじまりから、いま(2022.4.6)
前身のブリヂストン美術館が2020年にリニューアルして初めて入館。1952年から2022年までの70年にわたる美術館の軌跡を古代美術、印象派、そして現代美術まで約170点で紹介。最初のコーナーでは、これまでの展覧会のポスターを展示している。藤島武二の東洋振りや黒扇、青木繁の海の幸やわたづみのいろこの宮、モネの黄昏や睡蓮、ピカソの腕を組んですわるサンタンバンクなど有名作品のほかセザンヌ、コロー、ルノアール、ルオー、ルソー、ゴッホなど巨匠の作品も充実している。石橋と親交のあった現代美術家ザオ・ウォキーの作品が多数展示されている。展示作品が撮影可能というのもうれしい。
 
 東京都美術館
フェルメールと17世紀オランダ絵画展(2022.3.2)
ドレスデン国立個展絵画館所蔵のフェルメール作品窓辺で手紙を読む女が修復後初公開。エックス線調査で画中画から塗りつぶされていたキューピットが現れ、修復が終わった。キューピットは仮面を踏みつけていて、偽装や偽善を乗り越える誠実な愛の証を象徴しているとされる。17世紀にはこれまでの王侯貴族の宗教画から市民が発注した肖像画、風景画、風俗画が発達した。この他レンブラントなどの17世紀オランダ絵画コレクション70点も展示されている。
 
 ひろしま美術館
荻須高徳展(2022.1.9)
生誕120年記念して戦前・戦後の二つの時に分け荻須の油彩画約80点を紹介。彼は1927年にフランスに渡り50年以上パリで画家生活を送りました。1956年にはフランス政府よりレジオンドヌール勲章を授与。今回は1979年に新聞に連載されたパリのスケッチが約40年ぶりに公開されている。生き生きと描かれたヨーロッパの風景と荻須の息遣いが感じられる。ポスターの壁,;レストラン、鍵屋などバリの街並みやヨーロッパの街並みを描いた作品が特に印象に残った。また、常設展のゴッホ、ピカソ、セザンヌ、レオナルドフジタなどの作品も充実していいる。
 
  山種美術館
奥村土牛展(2022.1.3)
開館55周年を記念した特別展。創立者の山崎種二が愛した奥村土牛の作品69点(当館は135点を所蔵)を展示。過去に何度か奥村特別展を観ているが、初めての作品も何点かあった。代表作の醍醐や鳴門のほか所蔵する院展出品作をすべて展示されている。干支を描いた扇や花を描いた小品も面白い。近代・現在を代表する日本画家の巨匠の温かな人柄が感じられる作品に癒された。帰りに正面玄関横に植樹された醍醐寺の枝垂れ桜のクローン桜の横で記念撮影。
 


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