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青い直線

言葉は記憶の彼方へ(き行3頁目:きら〜きん)

青い直線
  1. 起立・大腸反射
  2. キルシュ
  3. キルシュヴァッサー
  4. キレート結合
  5. 記録的短時間大雨情報
  6. 極書
  7. 極め付き
  8. 金看板
  9. 禁忌
  10. 菌交代症
  11. ギンコール酸
  12. 金コロイド
  13. 緊褌一番
  14. 金さんか金さんか
  15. 銀舎利
  16. 銀煤竹
  17. 金属結合
  18. 金属臭
  19. 金属の熱伝導
  20. 金属の表面加工
  21. 金ちぢみ
  22. 銀杏の臭い
  23. 銀鼠
  24. 金肥
  25. 銀皮症
  26. 金密陀
  27. 近隣窮乏化政策
青い直線

起立・大腸反射

きりつだいちょうはんしゃ。朝起きあがると、その刺激で大腸の運動が亢進する。この現象を起立・大腸反射という。御飯を食べると、胃・結腸反射が引き続いて起こる。(2007.12.14)

キルシュ

Kirsch。スイスなどの酒で、キルシュヴァッサーにダークチェリーを漬けて作るリキュール。英語圏の人たちは、キルシュヴァッサーを単にキルシュと呼ぶことがあるので、ご注意。Kirsch's solutionは、日本語でKirsch氏液といい、局所麻酔薬のプロカインにマグネシウムを加えたもので、全く別物になる。(2009.05.05)

キルシュヴァッサー

Kirschwasser。”キルシュの水”という意味。サクランボを種ごと潰して発酵させて作る蒸留酒。アルコール分約40%の無色透明な酒で、スピリッツ類に分類される。ドイツのシュヴァルツヴァルト(Schwarzwald:黒い森)地方の産品。ケーキ作りによく使う。単にキルシュと書くと別の酒になるので、ご注意。ただし、英語圏ではKirschwasserのことをKirschともいうので、更なる注意が必要。(2009.05.05)

キレート結合

キレート(chelate)とはギリシャ語で”蟹の爪”という意味で、金属イオンを爪ではさみこむように結合することをキレート結合という。

代表的なキレート化合物
EDTA(エチレンジアミン四酢酸、ethylenediaminetetraacetic acid)は金属プロテアーゼ(カルシウムイオンやマグネシウムイオンで活性化される蛋白分解酵素)の活性を抑えるため生化学分野で繁用される。
・マイコプラズマ肺炎やレジオネラ症(在郷軍人病)の治療に使われるテトラサイクリン系抗生物質。この薬は牛乳で内服すると牛乳に多く含まれるカルシウムとキレート結合して電荷を失い小腸から吸収できなくなることで有名。
・食品、特に野菜に多く含まれるシュウ酸。腎臓で不溶性のシュウ酸カルシウムが生成されると尿路結石の原因となる。
・メッキの工程で使われることのあるアミノ酸アラニン

(2008.11.08)

記録的短時間大雨情報

大雨警報発令中に猛烈な雨がアメダスなどで観測された場合に、実測のまたは計算上の雨量、発生時刻と場所が”記録的短時間大雨情報”として発表される。発表するかどうかの基準は都道府県で異なる。(2007.4〜11)

極書

きわめがき。美術品、骨董品についている鑑定の証明書のこと。箱に書いたものは”極箱(きわめばこ)”、札に書いたものは”極札(きわめふだ)”という。(2007.4〜11)

極め付き

きわめつき。並はずれて優れていること。美術、骨董品で”極書が付いている”と値打ちが上がることからきた言葉。従って、”極め付け”は間違い。(2007.4〜11)

金看板

きんかんばん。比喩的な表現として使われることが多い。元々は、自慢の商品の看板では、文字を金箔などで仕上げたので、その看板がこう呼ばれるようになった。店の正面に置いたので、「表看板」ともいう。

現在では、建設業許可票、登録票など営業許可がおりていることを示し、屋外掲示が原則の”法定標識”のことを言う場合がある。(2008.04.23)

禁忌

きんき。医学用語では、絶対してはいけない治療や薬の投与、検査などのこと。この言葉を知らずに国家試験を受験するのは無謀を通り越して、”基地外”沙汰。宗教に関しては、その宗教上のタブーのこと。(2008.10.08)

菌交代症

きんこうたいしょう。特に腸内細菌で問題となる。感染症の治療の目的で抗生物質などの抗菌薬を使用すると、病原菌だけでなく、ミクロフローラにも影響する。腸内細菌のミクロフローラでは、その抗菌薬に感受性のない(死滅しない)菌の割合が増加して、ひどい下痢が続くことがある。手術後、あるいは、高齢化により免疫力の低下した患者では”日和見感染”の原因となることもある。

抗生物質の使用に当たってはミクロフローラへの影響を少なくするため、なるべく有効範囲(抗菌スペクトル)の狭いものを、有効血中濃度を保つ投与量で、短期間の使用に留めるのが望ましい。(2008.11.20)

ギンコール酸

ginkgolic acid。イチョウの葉や乳液に含まれるアレルギーの原因物質(アレルゲン)で、化学的にはアルキルフェノール誘導体に分類される。 また、培養細胞の結果であるが、神経細胞に対する毒性もあるという報告もある。なお、ギンコール酸以外にも、4'-メトキシピリドキシン(MPN)という有毒物質が存在し、ビタミンB6の作用を阻害し、結果として抑制性の神経伝達物質GABAの合成抑制が起こり、痙攣したり、最悪、死に至ることもあるようだ。これで死んだ人を知っている。

健康食品として、イチョウ関連のものを使おうという際には、ギンコール酸含量だけでなく、MPNが含まれないことを確認しないと危険。(2009.11.10)

金コロイド

略称、”金コロ”。金の微粒子でできたコロイド。5〜100nm位の粒子サイズのものが市販されている。水との親和性が低いので、疎水コロイドに分類されるが、金の粒子の表面はマイナスに帯電しているので、粒子は反発しあって沈澱しない。色は金色ではなく、朱色をしている。”金コロ”は様々な分野で使われている。

粒子径が1nm以下の金コロイドを含む石鹸が市販されているが、このようなサイズの微粒子に対する安全性の評価法はまだ存在しないのと、高価なので勧められない。

自宅で検査できる妊娠診断薬にも、金コロイドが使われている。その原理は、尿を膜に付着させ、それにマウスに作らせたhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)に対するIgG抗体を結合させ、更に、ウサギに作らせたマウスのIgG抗体に対する抗体(マウスのIgG抗体に強く結合する)で標識した金コロイドを結合させて、良く洗ってやっても、金コロの色が残れば妊娠と判断できるというもの。

この方法は特定の蛋白質の細胞における局在を電子顕微鏡を使って調べる方法(免疫電子顕微鏡法)にも使われている。しかし、これを行うには、現在でも高度に職人芸的なテクニックが必要となる。某東大教授は電子顕微鏡写真に、金粒子に見えるようにボールペンで点を打ち加え、論文を捏造したが、それがバレて免職になった事件があった。捏造の写真を見ると、普通は”雑音”として、説明のつかない場所にも少数の粒子があるものだが、この写真ではあまりに理論的に粒子が局在していた。それで、捏造が見破られたという。(2008.07.28)

緊褌一番

きんこんいちばん。ふんどしを締めてかかること。”ここは緊褌一番でいくぞ!”のように使う。(2007.4〜11)

金さんか金さんか

キンさんかキムさんか。1968年、韓国では朴正煕大統領(在任期間:1963年〜1979年)が愚民化政策のひとつとして漢字禁止令を発令し、それ以降、大多数の国民は漢字が徐々に読めなくなってきていた。1984年の韓国大統領全斗煥(在任期間:1980年〜1988年)の来日前後に、大統領から固有名詞は現地発音を尊重してほしいとの要望があったらしい。また、当時の安倍晋太郎外務大臣による外務省への指示、外務省の方針転換があったようだ。これを機に、マスコミや政府の南北朝鮮の固有名詞の日本語発音が現地読みに変わった。

では、韓国では日本人の名前はどうかというと、朝鮮語式の発音で呼ばれている。つまり、一方的に日本が現地の発音を尊重しているに過ぎない。

中国の固有名詞の読み方については、1972年の田中角栄首相と周恩来首相との会談で、互いに自国の読み方を使い、干渉しないことで合意している。固有名詞の読み方に限らず、他国から干渉されるのはいやだ。この件に関して、私は断然中国式を支持する。

韓国人の”金さん”に”キンさん”と呼びかけた場合、「半万年の歴史と伝統と誇りを傷つけられた。謝罪と賠償を」とゴネられ、中国人の”金さん”を”キムさん”と呼んだら、「韓国人として扱われ、馬鹿にされた。」と立腹されることになるだろう。相手がもし中国の朝鮮族だったらどんな風に反応するのだろうか。金さんも参照のこと。(2009.04.26)

銀舎利

ぎんしゃり。雑穀を含まない白いご飯のこと。1960年頃までは、あこがれだった。(2007.4〜11)

銀煤竹

ぎんすすたけ、ぎんすすだけ。煤竹色より少し淡い。
HTML color code:856859。(2008.11.17)

金属結合

きんぞくけつごう。化学結合のひとつ。金属では、金属原子が規則的にならんでいる。それぞれの原子核からある数の電子を放出して、それが原子核の間を自由に行きかっている(自由電子)。この結果生じる結合を金属結合という。

結合の強さを分子間力も含めて大まかにあらわすと、共有結合(=配位結合)≒イオン結合金属結合>>水素結合 >>van der Waals力>>引力(重力)の順となる。

自由電子が外から来た光、熱などのエネルギーを吸収したり、電子を捕捉したりして金属全体にそれらを伝えるので、光を通さない、熱をよく伝える、電気を通すなどの金属特有の性質が現れる。(2008.07.24)

金属臭

きんぞくしゅう。”金臭い(かなくさい)”とか”金気臭い(かなけくさい)”とも言う。鉄などの金属の臭いがすることをいうが、鉄そのものには臭気はない。鉄錆が原因という説、含まれている硫黄と何かが反応して臭うという説、硫黄に限らず何らかの不純物が原因ではないかという説、など未だに不確定で不明な点が多い。(2009.05.21)

金属の熱伝導

金属は熱を伝える性質が高いが、同じ金属の場合、純度が高いほど熱伝導も高くなる。(2007.4〜11)

金属の表面加工

塗装
鍍金
琺瑯
溶射

金属原子は原子同士が金属結合で結びついているが、その表面は1層の気体分子と緩く結合していると習った。約40年前のこと。(2010.02.25)

金ちぢみ

道が川を渡る地点で、川の深さが股のへんになるところに、”金ちぢみの渡し”という地名がつけられた。奥秩父のそれが有名。(2007.4〜11)

銀杏の臭い

銀杏(ギンナン)の外果皮(がいかひ)は酪酸吉草酸、イソ吉草酸、ヘプタン酸をはじめ様々な低級脂肪酸を含むので、あの臭いがすると言われている。銀杏のアレルギー物質として有名なギンコール酸は分子量から判断すると気化しにくいので、あの臭気の原因とは考えにくい。いずれにしろ、決定的な分析結果というものが見当たらない。

文京区に住んでいた頃には、イチョウは区の木だけあってあちこちに植えられていた。その季節になると、夜中に大風が吹いた翌早朝はギンナン拾いをして、鍋物と茶碗蒸し用の1年分をまかなっていた。この話に落ちはない。落ちているのは銀杏。(2009.11.03)

銀鼠

ぎんねず。別名、銀灰色、シルバーグレー。純白と漆黒のちょうど中間の灰色(color code:888888)より少し淡い。
HTML color code:afafb0。(2008.10.25)

金肥

きんぴ、かねごえ。お金を出して購入する肥料のこと。江戸時代には、人糞も野菜との交換だけでなくお金を使って入手もしていたので、鰊を干したもの(魚肥)とともに金肥と呼ぶこともあったらしい。しかし、この言葉が普及したのは1873年(明治6年)の地租改正の結果、米の増収を目的に堆肥や下肥に加え、お金を出して肥料(魚肥、油糟)を購入するようになってかららしい。これをきっかけに農業の自給自足が崩れたという説もある。

江戸時代、町民のそれより、武士のあれの方が値段が高かったという。理由は”原料”の違い。(2008.12.01)

銀皮症

argyria。コロイダル・シルバーを長期間内服することにより、皮膚に微小な銀粒子が沈着して、灰色ががった青い色となり、2度と消えなくなる症状。”健康”に害がないという説もあるが、根拠はない。

銀製の装身具などに対するアレルギー症状をいうこともある。この場合は皮膚が一過性に黒くなる。(2009.09.22)

金密陀

きんみつだ。密陀僧を熱して作る黄色の顔料。マシコットともいう。
HTML color code:f9c85a。(2008.08.29)

近隣窮乏化政策

”Beggar-my-neighbor”という言葉の日本語訳。この表現は、英国の女性経済学者、J.V.ロビンソン(Joan Violet Robinson、1903年〜1983年)が1937年に「Essays in the Theory of Employment」の中で初めて使った。近隣諸国を犠牲にしても、自国の景気を回復させようという政策。実現のために、為替相場の切下げ、関税引上げ、輸出に補助金をつけるなどにより、輸出促進と輸入抑制を計る。結果として、他国の失業率の増加、生産縮小、貿易収支悪化などを招く。

あからさまに行うと、他国から非難されるばかりでなく、報復処置をとられ、その応酬が続くと世界的な貿易量の減少と更なる景気の縮小を招く。日本の近隣諸国では、特ア三国に属する中国と韓国が取っていると思う。(2009.11.06)

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