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青い直線

言葉は記憶の彼方へ(も行1頁目:もあ〜もん)

青い直線
  1. 猛暑日
  2. 猛宗竹
  3. 萌黄
  4. 木蘭色
  5. モーゲージ債
  6. 文字詞
  7. 没食子酸
  8. 物相飯
  9. もちとうるち
  10. 餅は乞食に焼かせろ
  11. モチリン
  12. モノアミン
  13. モバイルステーション
  14. もみまん
  15. モモチョッキリゾウムシ
  16. モモルデシン
  17. 守口ダイコン
  18. 森永製菓
  19. モール
  20. モルヒネ
  21. モロキュウ
  22. もろみ
  23. もろみ醤油
  24. もろみ酢
  25. モロヘイヤ
青い直線

猛暑日

もうしょび。2007年4月1日以降に使われることになった新語。最高気温が35°C以上の日のこと。最高気温が25°C以上を”夏日”、30°C以上を”真夏日”という表し方だけでは、猛暑の夏を表現するには不充分なので、新たに作られた。

雨量についても、今までの尺度では不充分になったので、すでに、記録的短時間大雨情報が発表されるようになっている。(2007.12.06)

猛宗竹

モウソウチク。イネ科マダケ属。中国江南地方原産で、江戸時代中期に沖縄経由で、薩摩藩に伝わったとされる。日本に自生する竹の中で最大の種類。中国産の安価なタケノコの輸入による利用価値の低下や、里山の放置などにより各地ではびこり、環境破壊の原因の一つともなっている。(2008.09.16)

萌黄

もえぎ。若葉のような、黄緑色。若草色ともいう。
HTML color code:aacf53。(2007.4〜11)

木蘭色

もくらんじき。インドの僧侶の袈裟の色で、三種壊色青壊色黒壊色、木蘭色)のひとつ。木蘭(ミノバラン)の樹皮の色。壊色は、仏教とともに日本に伝わった後、神道と仏教の融和の過程で、不浄の色として天子が廃されたという。木蘭は木蓮とは無関係で、木蘭色は日本では丁子や梅の木で染めた色。
HTML color code:dbc006。(2008.09.29)

モーゲージ債

Mortgage Backed Securities、MBS。住宅ローンを担保として発行された証券のこと。米国が主要な市場。住宅ローンの債権者の金融機関が金利や償還期限が似ているローンを集めて証券化したもの。証券の購入者は住宅ローンの元利を受け取る。米国では元利払いを政府系の機関(通称、ファニー・メイ、フレディ・マック、ジニー・メイ)が保証しているので、信用力が高いとされていた。(2008.11.17)

文字詞

「徒然草」第六十二段:延政門院幼くおはしましける時、院へ參る人に、御ことづてとて申させ給ひける御歌、

「ふたつ文字牛の角文字直な文字ゆがみもじとぞ君はおぼゆる」、こひしく思ひまゐらせ給ふとなり。

ふたつ文字→こ、牛の角文字→ひ(い)、直な文字→し、ゆがみもじ→く。(2008.08.12)

没食子酸

もっしょくしさん、ぼっしょくしさん。3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸。芳香族カルボン酸の一種。没食子酸という呼び方は化合物の慣用名。ブナやカシワの若芽に、インクタマバチが産卵寄生してできる虫こぶ(没食子)が原料。

写真の現像剤やタンニン合成原料になり、更に、そのエステル化合物である没食子酸プロピルは油脂やバターの酸化防止剤として使われる。(2008.08.29)

物相飯

もっそうめし。型にはめると1人前のご飯になる器。円筒形をしたものが多い。近世の牢屋で飯を供する時に使用したが、飯を型から抜かずにそのまま出したという。”物相飯を食う”とは牢屋へ入ることを意味する。あまり精白していない米を使ったので玄米臭かったという。そのため、後世の”臭い飯を食う”という言葉の起源にもなっている。

「もっそう祭り」は、大量の物相飯を食べる行事で、輪島市で毎年行われる。こちらは罪人とは無関係。(2009.04.17)

もちとうるち

デンプンにはアミロースアミロペクチンがあるが、もち米のデンプンはアミロペクチンで、うるち米のデンプンは8から9割がアミロース。このため、もち米は粘りが強いので搗くともちになる。(2007.4〜11)

餅は乞食に焼かせろ

もちはこじきにやかせろ。わが家でのみ言われる”格言”かと思っていたら。
「魚は殿様に焼かせよ、餅は乞食に焼かせよ」
「餅は乞食に焼かせろ、魚は大名に焼かせろ」
「餅は猿に焼かせ、柿は大名に焼かせ」
「餅は下司に焼かせろ、芥子は気短にかかせろ」
「瓜の皮は大名にむかせよ、柿の皮は乞食にむかせよ」
「柿の皮は乞食に、瓜の皮は大名にむかせろ」

お袋が寒いときに言っていた「寒い寒い観音堂」とは何だろう。観音堂は確かに寒そうだが。(2008.01.01)

モチリン

motilin。主として、十二指腸から分泌されるペプチドホルモン。”moti”は運動、”in”は化学物質という意味で、消化管の運動を目覚ましく活発にするので、こう命名された。食後6時間以上経過して、小腸における消化が完了すると分泌される。胃が音をたてて収縮し、小腸の蠕動運動も活発になる。結果として、未消化のカスを大腸に送ることになる。

モチリンは胃にものが入っていると分泌されないので、お見合いの際など、”グー”とお腹が鳴る音を出したくなければ、何か食べ物を少し入れておけばよい。(2008.01.20)

モノアミン

monoamine。神経伝達物質の中で、アミノ基を1個含む化合物の呼び名。アドレナリンノルアドレナリンドーパミンセロトニンヒスタミンなど。(2008.09.04)

モバイルステーション

携帯電話を業界ではこう呼ぶ。短縮してMSともいう。同名の商品もあるが無関係。因みに、携帯基地局は業界用語で、ベースステーション(BS)。(2009.05.17)

もみまん

一六タルトの項を参照のこと。(2008.11.24)

モモチョッキリゾウムシ

学名Rhynchites heros、英名peach curculio。甲虫。口吻(こうふん)が長いのでゾウムシ科に分類されていたが、ゾウムシ科からオトシブミ科が独立した際に、オトシブミ科に、現在では、その後新たにできたチョッキリゾウムシ科に入れられている。体長7〜10mm。年1回発生で、産卵は5月上旬から6月上旬、羽化は晩秋の頃、成虫で越冬する。

モモ、ナシ、ビワ、リンゴの実がふくらんでくる頃、実に穴をあけて産卵したり、その実のついている小枝を半分ほどかじって卵を産み付け、衰弱した実を幼虫が食べる。名前に迫力があるだけでなく、桃の大害虫。(2008.07.18)

モモルデシン

momordicin。ゴーヤ(和名:ツルレイシ、学名:Momordica charantia var. pavel)の未熟な果実に含まれるククルビタシンに属するアルカロイドで、苦味成分のひとつ。

”モモルデシン”とググると”数種類のサポニン二十数種類のアミノ酸”というコピペが横行しているが、間違い。アミノ酸は全部で20種類あるが、”二十数種類”とはどういうことだ。この表現で良しとしているサイトの作成者には、そのようなサイトを作るための化学的知識が不十分と考えられる。(2009.08.14)

守口ダイコン

もりぐちだいこん。長さが1m以上になる細いダイコン。産地は岐阜と名古屋で、守口漬けと言われるタクワンにする。(2007.4〜11)

森永製菓

もりながせいか。山手線大崎駅近くの目黒川の森永橋付近で、”森永西洋菓子製造所”として1899年創業。”森永砒素ミルク事件”は1955年、森永乳業が製造した乳児用粉ミルクに砒素が混入して起きた(当時7歳であったが、雪の日にラジオのニュースで聞いた記憶がある)。翌年の厚生省(現厚生労働省)発表では、被害者12,344名、死者130名とされている。砒素が原因と認めたのは1970年、森永乳業を含む組織によって被害者の救済がはじまったのは1974年以降。

雪印乳業は、1955年に続いて、2000年に二度目の黄色ブドウ球菌による集団食中毒事件をおこしている。韓国企業であるロッテは、本国である韓国で日本の他社製菓会社のパクリ製品を、江崎グリコは怪しげな製品を出している。大手で無傷は明治製菓だけか。(2007.4〜11)

モール

ショッピングモールのモールは”mall”で、遊歩道のこと。こちらのモールは”mole(もぐら)”のことで、長期潜入スパイの別名。難民、亡命者などの身分で敵国に潜入し、敵国の諜報機関員とともに働きながら、スパイ活動をするスパイ。時が来るまでスパイ活動をせず、普通の生活を送るのは”スリーパー”という。(2009.07.11)

モルヒネ

麻薬及び向精神薬取締法で規制されている阿片アルカロイド。古くから使われている強力な鎮痛薬。怪我人の手当や手術に欠かせないので、戦争には必需品。現在では、手術後の痛み止め、他の鎮痛薬が無効な末期癌の痛みの除去(WHO3段階除痛ラダー)に使われる。患者にひどい便秘をおこすことがある。また、中毒症状として、呼吸が麻痺することがあり、この時はナロキソンという薬を投与する。(2007.12.21)

モロキュウ

キュウリにもろみ味噌をつけた食べ物。居酒屋の定番メニューだが、コストパフォーマンスは悪いと思う。(2007.4〜11)

もろみ

漢字では、”醪”、”諸味”などと表記する。醤油、味噌、酒などの製造過程で醸造中のどろどろの液体のこと。もろみから酒、味噌、醤油などが作られる。

酒粕はもろみから酒を絞った粕のこと。(2010.01.22)

もろみ醤油

もろみ味噌に醤油を加えて作った醤油。一般の醤油よりまろやか。刺身のつけ醤油に用いる地方があるが、関東出身者には違和感がある。

我が家では、(株)かめびしの”本醸造こいくち”と”本醸造うすくち”をつかっているが、同社のもろみ醤油は使ったことがない。(2010.01.22)

もろみ酢

醪酢。沖縄特産の蒸留酒”泡盛”の製造過程で、エチルアルコールを取り除いてできる「もろみ粕」から作られる。酢酸を主成分とする一般の食酢と異なり、主成分はクエン酸なので、酸味が軽いことが特徴。

”美容”や”健康”に良いとして、そのままか、冷蔵庫で冷やしたりして飲む人もいるようだが、その根拠が不明。(2010.01.22)

モロヘイヤ

モロヘイヤはアラビア語、日本語では縞綱麻(シマツナソ)。アオイ目シナノキ科に属し、原産地はエジプトとされる。バングラデシュでは、ジュート麻(南京袋)の原料として盛んに栽培される。本邦では、1980年代後半からに緑黄色野菜として栽培されるようになった。あのネバネバはウロン酸を含む多糖類で、保湿作用があるのでモロヘイヤ入りの化粧品が開発されつつある。

この植物の果実にはストロファンチジンという強心配糖体を含み、食べると、軽度で下痢、重度になると心房細動を起こし、最悪の場合、死に至る。1996年(平成8年)10月に牛が3頭死んだという例もあるので、特に、家庭菜園では栽培しないように。敢えて栽培するならば、果実を傷つけないように御注意。

HPLCを使った分析では、葉からはストロファンチジンは検出されないようだ。(2008.09.19)

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